米国国防情報システム局が2019年に「個人情報流出」があったことを発表

大統領および高官を含む米国政府の情報技術・通信支援を担当する防衛省部門は、ネットワークが「侵害を受けた」可能性があることを発表した。

国防情報システム局(DISA)は今月、被害に遭う可能性のある人々に書簡を送り、同局が運営するシステムに関わる「データ侵害」があったことを警告した。社会保障番号を含む機密情報が、2019年5月から7月の間に起きたデータ侵害によって漏出した可能性があると書簡には書かれている。しかし、データが機密システムに保管されていたかどうかは明らかにされていない。

DISAは防衛省の一部門で、約8000人の軍事要員および請負業者が働いている。

DISAのCharles Prichard(チャールズ・プリチャード)広報官は、TechCrunch宛のメールで侵害の事実を認めた。

「防衛情報システム局は、同局が運用するシステムで起きたデータ侵害によって、個人を特定できる情報が漏出した可能性のある人々宛に書簡の送付を開始した」とPrichard広報官は言った。「流出した可能性のある個人情報が悪用されたことを示唆する証拠はないが、DISAの規則では、個人データが漏出した可能性のある個人に通知することが定められている」。

「DISAは本件について徹底的な調査を行い、ネットワークを保護するために適切な措置を講じた」同氏は語った。Reuters(ロイター)がこのニュースを最初に報じた

先週司法省は、信用情報会社のEquifaxのシステムに侵入したとして中国軍のハッカー4名を起訴した。この攻撃で1億4700万件以上の信用情報が流出した。 検察は同じハッカー集団が医療保険大手のAnthem(アンセム)の情報盗難、Marriott Starwood(マリオット・スターウッド)ホテルへの侵入および2015年の米国人事局侵入にも関与したと主張している。人事局の事件は米国政府史上最悪の漏洩と言われており、連邦職員および請負業者2100万人分の身元調査データが盗まれた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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