米連邦通信委員会がZTEの「国家安全保障上の脅威」指定停止の嘆願却下

米連邦通信委員会(FCC)は、ZTEへの「国家安全保障上の脅威」という指定を解除するための、同社の請願を却下した。これは米国企業がFCCの83億ドル(約8660億ドル)のユニバーサルサービス基金を利用して、ZTEから機器やサービスを購入することが引き続き禁止されることを意味する。

ユニバーサルサービス基金には、特に低所得者層や高コスト地域、地方の遠隔医療サービス、学校や図書館など、全米の通信インフラを構築するための補助金が含まれている。FCCは6月30日、ZTEが中国共産党や軍と密接な関係を持っているとして、米国企業が同基金を利用してHuawei(ファーウェイ)やZTEから機器を購入することを禁止する命令を出した。

多くの小規模通信事業者は、世界最大の通信機器プロバイダーであるファーウェイとZTEに、コスト効率の高い技術を依存している。2020年9月にFCCが通信事業者を調査した結果、ファーウェイとZTEの機器を交換するには18億ドル(約1880億円)以上の費用(Engadget記事)がかかると見積もった。

今年議会で可決された「Secure and Trusted Communications Networks Act(安全で信頼性のある通信ネットワーク法)」の下では、その金額の大部分は「リップ&リプレース(排除と取り替え)」と呼ばれるプログラムの下で償還の対象となる。しかし超党派の支持にもかかわらず、このプログラムはまだ議会から資金提供を受けていない(Law360記事)。

米国時間11月25日のZTEに関する発表の中でAjit Pai(アジート・パイ)議長は、FCCが12月10日に予定している次回の公開会議で、償還プログラムを実施するためのルールについて投票すると述べた。

FCCは2019年11月、国家安全保障上の脅威とみなされる企業がユニバーサルサービス基金から資金を受け取ることを禁止する命令を可決したが、ファーウェイはこの禁止令をめぐってFCCを相手取り訴訟を起こし、命令はFCCの権限を超え憲法に違反していると主張していた。

TechCrunchはZTEにコメントを求めている。

関連記事
FCCがファーウェイとZTEを「安全保障上の脅威」に指定した背景
ファーウェイが同社製品購入の禁止は「違憲」として米通信委を提訴

カテゴリー:ハードウェア
タグ:ZTEFCC
画像クレジット:Barcroft Media / Getty Images

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。