自動運転スタートアップZoox、カリフォルニアで客乗車の許可取得に一番乗り

米カリフォルニア州で、ドライバーなしの車両テストの許可を受けている企業は60社以上にのぼるが、そうした車両で客を輸送することができる許可を初めてZooxが取得した。カリフォルニア公益事業委員会(CPUC )は今日、同州の自動運転車両による客輸送サービス試験にZooxが参加する許可証を発行した。

試験期間中、Zooxは安全のためのドライバーを運転席に待機させる必要があり、乗車した客に課金することは許されない。そして試験事業の一環として、ZooxはCPUCにインシデントや乗客を乗せて走った距離、乗客安全プロトコルについてデータやレポートを提出しなければならない。

「これは、完全自動運転を使った商業サービス展開に向けての重要な節目となる」とZooxのコーポレート規制問題の責任者はTechCrunchに対し電子メールでこう述べた。

今回の許可に先立ち、3カ月前にZooxはグローバル気候行動サミットの一部として自動運転乗車をテストしていて、4カ月前の8月下旬にはZooxの創業者Tim Kentley-Klayが追放されている。さらに追放の1カ月前にZooxはGrokベンチャーズのMike Cannon-Brookes主導で5億ドルを調達し、これにより累計資金調達額は8億ドルとなった。

Zooxは最終的に2020年までに自前の配車サービスという形で自動運転車両の商業展開を目指している。車両は全電動で完全自動運転だ。一方、この分野大手となるいくつかの企業と同様にUberやLyftといった配車サービス会社もまた自動運転車両に取り組んでいる。

CPUCによるZooxへの許可は2021年12月21日まで有効だ。経験を積むために、CPUCは2種類のパイロットプログラムを行う。1つはセーフティードライバー付きの客を乗せてのテスト、もう1つはセーフティードライバーなしで客を乗せてのテストだ。

イメージクレジット: Zoox

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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