自治医大発スタートアップが眼科向けAI診断支援ソリューションを提供開始

自治医科大学発のAIスタートアップであるDeepEyeVisionは2月5日、眼科医の診断速度・精度の向上を目的とした、クラウド型AI診断支援ソリューション「DeepEyeVision」の提供を開始した。

「DeepEyeVision」ソリューションイメージ

クラウド型AI診断支援ソリューションのDeepEyeVisionは、医療機関が診察時に撮影した「眼底画像」をクラウドシステムにアップロードすると、画像診断AIが一次解析を実行。その後、提携している大学眼科所属の読影医がAIの解析結果をチェックした診断結果を、医療機関に回答するという流れになる。なお同ソリューションには、自治医科大学と共同開発した画像診断AIが利用されているとのこと。

健康診断センターや総合病院、眼科クリニックはDeepEyeVisionを導入することで、読影医を確保する手間が省けるため、大幅なコスト削減と業務量の低減を見込めるという。患者にとっては、DeepEyeVisionが普及することで、大病院に通わずとも高度な眼科医療を地元のクリニックで受けられるというメリットにもつながる。

画像診断AIによる解析イメージ。画像はプライバシーに配慮して所定の手続を経たものが使われる

なお2020年1月現在、DeepEyeVisionは自治医科大学附属病院の健診センターや地域健診センター、個人クリニックなど複数の医療機関で先行利用されている。

また同社は、AI系スタートアップを中心に投資しているソフトバンク系のベンチャーキャピタルであるディープコアが運営する「DEEPCORE TOKYO 1号投資事業有限責任組合」、シードに特化したベンチャーキャピタルのINDEE Japanからの資金調達も明らかにした。調達額は非公開。

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TechCrunch Japan

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