走行距離と保険料の計算を自動化した従量制自動車保険のBy Miles

英国の走行距離従量制自動車保険By Miles(バイマイルズ)が、Tesla(テスラ)車の運転者を対象とするコネクテッドカー(インターネットに接続している車)専用の保険を発売する。

この新しい保険プロダクトは、車のオーナーのTeslaアカウントからリアルタイムの走行距離情報を取り出し、運転した距離に基づいて各月の保険料を決める。同社によると、ブラックボックスやアフターマーケットのデバイスを必要とせずに車からデータを取り出す自動車保険はこれが初とのことり

この新しい保険は、Swiss Re(スイス・リー)が支援するデジタル保険企業であるLa Parisienne Assurancesとのパートナーシップで作られ、英国の走行距離の少ない(年間7000マイル=11265km未満)のテスラオーナーに格安の自動車保険を提供するとBy Milesは説明する。

同社によると、もっと大きな意味ではこれは、自動車保険業界がコネクテッドカーや電動車などテクノロジーの変化に合わせようとしないことへの反発である。同社は、今やイギリスでは販売される新車の10台に1台は電動車であるという、業界の統計を挙げる。

By Milesの共同創業者であるJames Blackham(ジェームズ・ブラックハム)氏は 「今や保険業界も車と同じぐらいスマートな保険を提供すべきだ」と語る。

この走行距離従量制自動車保険は、自分のテスラ車をBy Milesのアカウントに接続するだけで契約が成立し発効する。従来のようないわゆるブラックボックスは要らない。契約者はBy Milesのアプリを見て毎日の走行距離とそれに対応する保険料を知り、最終的に一か月ぶんの保険料を払う。

この新しい自動車保険は電動車ファーストの保険として、普通車にはない、充電ケーブルやアクセサリーの損害や盗難、そして電動車の電池そのものも保険の対象になる。

しかし、By Milesのコネクテッドカー向け自動車保険は、同社の既存の保険とそれほど大きく異なってはいない。同社はすでに、Miles Trackerという、車に装着する距離計測デバイスを導入して、2018年の7月に走行距離従量制自動車保険を開始している。その被保険者は、現在1万名を超えている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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