運転中の車の状態データをiPhoneに表示する小さなハードウェア+アプリDash

ぼくは自分のちいさくてかわいいMazdaを愛しているけど、でもそれが動く仕組みに関してはいまだに完全に無知だ。これまで、それで困ったことは一度もないけど(パソコンや携帯電話のことなら気になるが)、今日(米国時間3/29)Kickstarterに登場した、ボストンの小さなチームプロジェクトを見ると、あらためて自分の車のボンネットの下で何が起きているのか、気になってくる。簡単に言うと、Dashと呼ばれるこのハードウェアプロダクト+iPhoneアプリは、車の診断用ポート(On-Board Diagnostics(OBD) port) に接続してBluetooth 4.0でiPhoneとコミュニケーションする。そして、車の状態をリアルタイムで教えてくれる。〔*: ‘Dash’ブランドはいろいろあるけど、これはまったくの新顔。〕

そんなの、前からある、って?

たしかにこのポートにつないで使うアプリやサービスは、このところ多い*。Carvoyantは車のディーラーさんと契約してその常時onの調査診断ガジェットを今年から幅広く売っている。Y Combinator出身のAutomaticもコンセプトは同様だが、iPhoneアプリのインタフェイスのかっこよさで人気になった。Dashは若干後者に近いが、やることは基本的にどれも同じだ。ふだんは目にすることのないいろんなデータを、アプリの画面にビジュアルに表示して、ユーザの運転経験をモアベターにしてくれるのだ。〔*: 自作も可能。〕

お値段も同じく69ドルだから、Dashは要するに、Automaticを超小型にしたような製品、と言えばいいのか? でも、人気先行気味のようなカリフォルニアのスタートアップのあの製品と、このDashとでは、小さな違いがいくつかある。それらをどう評価するかで、あなたのDash観も決まってくるだろう。

燃料の使用量、車の各部の健康状態、地図上の現在位置表示、といった機能のほかに、Dashではユーザのスマートフォンが第二の計器板のようになり、現在の速度、エンジン回転数、燃料残量などを表示する。その基本的な考え方は、運転者自身が環境特性の良い運転状態を自分で見つけることだが、でも最新の車には運転中に燃料効率を教えてくれる、いわゆるエコ機能がある。でも、合衆国の車は1996年という昔からODBポートがあるから、Dashのこの機能をありがたく感じるドライバーはとっても多いはずだ。

ちょっとだけ老婆心: 車の速度計やタコメーターがおかしくなってるから、Dashで代用したい、という人は、そっちを修理するのが先!

こういう車のデータでソーシャルしたいという人向けに、データはすべて自動的にそのユーザのDashのアカウントにアップロードされる。それらを友だちと比べて、より良き運転をお互いに模索するとか、好きなことができる(幸か不幸かデータを…模範的安全運転等へと…偽造することはできない)。またDashのiPhone上の表示を車載ビデオにオーバレイ録画することもできるから、それを共有するのも楽しいかも。

iPhoneを自分の車の延長のようにしたい、と願っている人から見ると、Dashの現状はまだまだ未熟だ。本稿をぼくが書いている時点でKickstarterの資金提供約束額は15000ドルを超えている。締め切りの5月11よりも前に目標の75万ドルに達するかもしれない。そして目標額を達成したら、製品の発売は今年の6月を予定している。夏のドライブ旅行シーズンの直前だ。ただしAutomaticと同じく、アプリのAndroidバージョンが提供されるのは今年の終わりごろだ*。〔*: Android向けの同種製品は、すでにたくさんある。たとえばこのページ上。原文のコメントでも各種紹介あり。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))