金属3DプリントのExOneがコンテナ内にポータブル3Dプリント工場を建設、米国防総省と約1.7億円の契約

ExOneは今週、米国防総省から160万ドル(約1億7000万円)の契約を獲得したと発表した。これはペンシルバニア州を拠点とし金属3Dプリント企業の同社にとって最大規模の政府契約の1つで、最前線にポータブル3Dプリント工場を建設するサービスの提供を目標としている。

「この2年間、私たちは政府系アプリケーション(米国防総省、NASA、米エネルギー省)に技術を提供することに注力してきました」と、CEOのJohn Hartner(ジョン・ハンター)氏はTechCrunchに語った。「サプライチェーンの崩壊や製造業の分散化が話題になることがありますが、これは分散型かつ必要に応じて現地に展開されます。それが緊急であれ、人道的な任務であれ、戦闘機の最前線であれ、一緒です」。

助成金からの資金は主に、研究開発と最初のユニットの建設に充てられる。

 

このシステムは一連の機械と、利用のための障壁を低くするように設計されたソフトウェアレイヤーが組み合わされる。ある程度の訓練が必要だが、現場でシステムを操作できるようになることが期待される。

「私たちは製品の耐久性を高めました」とハンター氏は語る。「ソフトウェアはすべてが使いやすくなっています。まずスキャンすることから始め、あるいはクラウドベースのリポジトリから印刷する可能性もありますが、何らかの理由でそれが利用できない場合もあるため、壊れた部分をスキャンしてファイルをデジタル修復して印刷することができます」。

この装置はExOneの製品の中核技術であるバインダージェット印刷を利用する。基本的にシステムは粉体を合成し、何層にも重ねてオブジェクトを構築する。ExOneは2022年第3四半期(7月〜9月)までに最初のシステムを納入する予定で、順調にいけば今後の契約についても協議していく予定だ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:ExOne3Dプリント

画像クレジット: ExOne

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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TechCrunch Japan

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