難民救済NPOのBuffaloGridとTechfugeesが資金募集と教育とソーラー充電で協力

電気がない環境で暮らしている人たちに、スマートフォンの充電とデジタルコンテンツを提供しているBuffaloGridが、非営利の難民救済団体Techfugeesとともに、アフリカ東部と中東の故郷に戻れない人たちに無料の教育コンテンツとデバイスの充電を提供しようとしている。

Techfugeesは最初のサービスとして、太陽光発電による「BuffaloGrid Hub」をケニアとウガンダに展開し、教育と健康関連コンテンツへの無制限の無料アクセスを提供、またその他のストリーミングサービスへのアクセスやモバイルの充電サービスも提供する。

この共同キャンペーン「Knowledge is Freedom(知識は自由だ)」は、今後2年間で300万ドル(約3億3000万円)の調達を目標にしている。

BuffaloGridのCEOであるDaniel Becerra(ダニエル・ベセラ)氏は、次のように述べている。「私たちのミッションはインターネットアクセスの障壁を取り除き、次の10億人に情報とエネルギーとデジタルのスキルを提供することです。このキャンペーンで故郷を追われた人たちへの気づきを喚起し、私たちが力を合わせれば状況を変えられることを周知したい。チーム全員がTechfugeesと協力できることを喜んでいます。一緒になることで私たちの技術力も経験も他との結びつきもより強力になり、真の違いを作り出せるでしょう」。

一方、TechfugeesのCEOであるRaj Burman(ラージ・バーマン)氏は次のように述べている。「デジタル化と気候変動がますます激しくなっている今の世界で、私たちのミッションは強制的に故郷を追われた人たちが取り残されないようにすることです。約40万の難民が、ウガンダおよびケニアのルワムワンジャとカクマ-カロベイエイ救難キャンプで暮らしています。BuffaloGridとのコラボレーションには、私たちのケニアとウガンダの支部からの支援により、革新的で責任性のあるデジタルソリューションが故郷なき人たちに力をつけ、教育と健康のコンテンツへのアクセス障壁を克服して、生計を改善していける機会があります」。

Techfugeesによると、世界の人口の約1%にあたる8000万人が、気候変動や戦争、紛争、経済の悪化、そして迫害によって難民になっている。この数は、2050年には10億を超えると予想されている。

ベルファストに本部のあるBuffaloGridは、これまで640万ドル(約7億円)を調達し、Tiny VCやADV、Seedcamp、Kima VenturesそしてLocalGlobeなどを投資家として迎えている。

情報開示:Mike ButcherはTechfugeesの議長だ。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:BuffaloGridTechfugees難民アフリカ中東ソーラー充電教育

画像クレジット:BuffaloGrid

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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