需給ギャップが大きいデータサイエンス技術者をオンラインコースで育てるDataCampがシード資金$1Mを調達

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データサイエンスとその技能の持ち主をもっと多くしたい、と願う教育サービスDataCampが、Accompliceがリードするシードラウンドで100万ドルを獲得した。すでに30万ドルを獲得している同社にとってこれは、二分割二度目のシード資金になる。

DataCampはGeneral AssemblyCodeacademyのように一般的なプログラミングを教えるのではなく、もっぱらデータサイエンスのスキルを教える。

ファウンダのJonathan Cornelissen曰く、今データサイエンススキルに関しては需給ギャップがとても大きい。“うちはこの、データを扱える者が今はものすごく少ない、という問題を解決したい”。

AccompliceのChris Lynchも、こう語る: “うちがDataCampに投資したのも、データサイエンスが1000億ドルの市場で、年率30%で成長しているからだ。今、データサイエンティストは10万人ぐらいしかいない”。データサイエンスの人材は今圧倒的に売り手市場だから、DataCampのような企業は投資家にとっても魅力が大きい。

データサイエンスのためのプログラミング言語といえばRだが、DataCampは6部13モジュールから成るRのコースを立ち上げた。生徒たちはデータ分析の基本を学びながら、Rによるデータの操作、モデリング、視覚化などの技法を身につけていく。

ただしこれは、あくまでも入門編だ。

来年は実践編として、実際にSparkやHadoopなどのソフトウェアツールを使うデータサイエンススキルのコースを立ち上げる。コースのこのような拡張や多様化は、最初から計画されている。

学費は月額25ドルで、DataCampのすべてのリソースに無制限でアクセスできる。一部のコースは、試行用として無料だ。個人がそうやって‘入学する’形のほかに、Microsoftなどの企業が社員教育のために同社とパートナーするケースもある。

2年近く前にベルギーで起業した同社は、昨年ニューヨークにやってきてTechStarsの育成事業に参加し、同時に合衆国への進出を果たした。これまでもトラフィックのほとんどが合衆国から、そしてパートナー企業も合衆国企業が大半だったから、アメリカ進出は同社の既定路線だったとも言える。

提供するコースには、同社が作るものと、パートナー企業が提供するものがある。たとえば金融分野専門のデータサイエンスコースが必要になれば、その道のエキスパート企業を起用することになるだろう。

Accompliceがマサチューセッツ州ケンブリッジの、起業初期専門のVCなので、そのご縁でDataCampは州都ボストンにオフィスを構えた。ウェストコーストに比べると故国のベルギーに近いことも、ここを選んだ理由の一つだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a.
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TechCrunch Japan

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