韓国の電子書籍企業RidibooksがシリーズCで2000万ドル調達――市場は未だに年25〜30%のペースで成長

アメリカやイギリスでは電子書籍売上に陰りが見られるが、韓国では未だに多くの人が紙のページをめくる代わりにモバイル端末をスワイプしながら読書を楽しんでいる。ウェブ漫画の人気もあってか、同国の電子書籍売上は毎年増加傾向にあるのだ。そんな韓国で最大規模の電子書籍プロバイダーと言われているRidibooksが、成長を続ける市場でさらに攻勢をかけるべく、シリーズCで2000万ドルを調達した。

今回のラウンドにはPraxis Capital Partnersm、ShinHan Finance Investment、Company K Partnersらが参加していた。調達資金は各プロダクトのユーザーエクスペリエンスの向上に使われる予定だ。なお、彼らのビジネスはRidibooksと呼ばれるオンラインストアや電子書籍リーダーのRidipaper、そして1月にローンチされた連載小説・漫画用のプラットフォームRidistoryから構成されている。

Ridibooksで事業部長を務めるTaeWoo Kimによれば、韓国の電子書籍売上は毎年25〜30%も伸びているという。ちなみに、Ridistoryはシリーズものの小説や漫画を求めるユーザーの声に応えるかたちでローンチされ、売上1位の恋愛小説『Under the Oak Tree(ナラの木の下で)』のビュー数は既に100万回を突破している。

また、昨年のRidibooksの売上は5000万ドルで、250万以上のユーザーがこれまでに同社のプラットフォームから1億7500万冊の電子書籍をダウンロードしている。登録されているタイトルの総数は78万4000冊におよび、プラットフォームに参加している出版社の数は2000社にのぼる。さらに、2014年末に行われた800万ドルのシリーズBやそれ以前のラウンドを含め、Ridibooksがこれまでに調達した資金の合計額は3500万ドルとなった。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

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TechCrunch Japan

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