‘音のPhotoshop’を自称する音響加工技術のiZotopeがさらに$7.5Mを調達

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Inceptionの予告編と、Rolling Stonesのレコードのリマスター盤と、ポッドキャストのSerialの共通点は何か?

どれも、すごいこと。そしてそれらの作者たちが全員、バックグラウンドではiZotopeのプロダクトを使って、そのすごさを演出していることだ。

iZotopeは2001年にMITの学部学生たちが創業し、最初にレコードシミュレーターの無料のプラグインをリリースして、競争の激しい音楽シーンでいきなり頭角を現した。2013年にはついにギアがオーバードライブに入り、1200万ドルのベンチャー資金を獲得した。今日(米国時間6/23)同社は新たに750万ドルの資金調達を発表したが、そのうちの250万ドルはABS Capitalと個人たちからのベンチャー資金、残る500万ドルはComericaからの融資枠だ。

“うちは音のPhotoshopみたいなもんだ”、とiZotopeのCEO Mark Ethierは語る。

そのAdobeと同じくiZotopeも、2003年にテレビの録音技術でエミー賞を取った。同社は、音のマスタリング、ミキシング、そして修復加工のためのソフトウェアとハードウェアを作っている。

本物のオーディオ狂(つまりぼくのお父ちゃん)についてぼくが知ってることといえば、新しいサウンドを体験するためなら何でもする、ということだ。そういう人にとっては、Native Instruments Komplete 10ライブラリにある12000のサウンドでも足りない。そんな人たちにiZotopeは、少なくともつかの間の逃避先を与える。

iZotopeのメインの仕事は、オーディオのトラックを修復加工するためのソフトウェアの制作だ。あなたは今、Mr.Robotの最終回を作っていて、すべてが完璧にできた。パチパチ音をたてて燃えている火のそばに、 White Roseが座っている。その表情も、ハープも、時計の音も、Emperor Neroのストーリーにふさわしく完全だ。

ところがそのとき、画面の外で、給仕を演じているエキストラが、オードブルがのっているトレイを床に落とした。以前なら、こんな場合は撮り直しになり、最初の完璧な雰囲気は失われる。しかしiZotopeのアルゴリズムは一種の音響スペクトログラムを作り、音を画像で表す。その画像を見ながらオーディオ技師たちは、要らない音を削除できる。

同社は2013年以降、倍の大きさになり、今の社員は100名を超えている。今後は製品の多様化とともに、より広い顧客ベースに奉仕していきたい、と考えている。

iZotopeの顧客は有名大企業が多いが、ホビイストや、自宅にスタジオがあってホームビデオを作っている人たちにも売っている。

“Star Warsの音響効果を作ったのと同じツールを、ミュージシャンたちが使ってドラムの音を加工している”、とEthierは付け加える。

競合製品は単純性とタップ一発で使えるモバイルのソリューションを売りにしているが、iZotopeはユーザー体験をだいじにしつつも、カスタマイズやコントロール、そして最先端の音響処理を重視している。

“今では、深層学習と機械学習で新しい技術を研究しているチームも、うちにいる”、とEthierは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

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