2014年ちょうど半ば、消えるOrkutと消えるかもしれないMetroスタート画面 ― 今週のUS記事まとめ

6月が終わり7月になった。一年のちょうど半分が経過したことになる。ちょうどそんな時期、懐かしいサービスの停止の話と、そしてもちろん新しい動きを示すニュースなどが入ってきた。

Orkut、ついにサービス停止へ


Orkutを知っている人もすでに少なくなっているのかもしれない。2004年頃から運営されてきたGoogleによるソーシャル・ネットワークだ。名前はサービスを開発した社員のOrkut Büyükköktenからとったもの。2008年頃にはMySpace、Friendster、Hi5などと並んで「Facebookのライバル」と呼ばれていたこともあった。結局は大ブレイクすることもなく「Google、提供してきたソーシャルネットワークのOrkutを9月に停止予定」ということになった。

尚、利用登録していた人には、廃止のお知らせというメールが送られているようだ。一部分、転載しておく。

10 年間にわたり楽しい会話や出会いの場を提供してきましたが、このたび orkut を終了することとなりました。この 10 年間、YouTube、Blogger、Google+ というサービスが生まれ、世界中いたるところにコミュニティが広がりました。これらのコミュニティの成長が orkut の成長を大きく上回ったこともあり、ユーザーの皆様に心より楽しんでいただけるよう、Google ではこれらのソーシャル プラットフォームに重点を置くこととなりました。

投稿したデータなどはGoogle Takeoutを使ってダウンロードすることができる。このGoogle TakeoutはOrkutのみならず、利用しているGoogleサービスから自分の情報をダウンロードするためのツールだ。Gmailなどのデータもダウンロードすることができる

Windows 8は消えていくのか?

こちらは噂レベルの話ではある。「MicrosoftはWindows 9でデスクトップ重視に戻る―Metroのスタート画面廃止の情報も」という話が入ってきた。

Windows 8関連ということでいえば、少し前の記事ではあるが「時代はWindows 8.xのはずなのにWin 7マシンが絶好調」という記事もあった。Windows 8はかくまで嫌われているのだろうか。

まあOSの変更ということではいろいろな意見が出てくるもので「Microsoftの次期OSの名前は“Windows 7”。マジで」という記事があったことも思い出しておこう。

Amazon対Google、大手間のクラウドコンピューティング低価格化競争は止まず

消えていくものもあるが、もちろん新しく登場したりあるいは新機能が追加されたりすることも多いのがネットワークサービスだ。今では「あたりまえ」となった「クラウドコンピューティング」がさらにその適用範囲を広げようとしつつあるようだ。

Amazon、超低価格のEC2インスタンス、T2をリリース」というニュースが多くの人の注目を集めた。

完成プロダクトの稼働プラットフォームとしてのみでなく、実験的プロダクトのテスト環境としての活用も視野にいれた方向に拡大しつつあるようだ。

Google App Engineにて「Dart」をサポート


適用範囲を広げていくということでは、こちらも大いに注目を集めた。「Dartプログラミング言語をGoogleのApp Engineがサポート…ついにサーバ言語としても位置づけ」がその記事だ。

登場以来、利用領域を広げる予定であるとは言われてきていた。しかしこれまでは、JavaScriptと共通の範囲をターゲットとするものであると受け取らてきた。すなわちウェブアプリのフロントエンド向け言語として利用されてきたわけだ。しかしついにApp Engineでのサポートも行うこととなり、開発環境および実行環境の双方ともに一気に進化する可能性も出てきた。

Oculus Riftはメインストリーム化するのか

関連ニュースが毎日のように入ってくるOculus Riftだが、そろそろ身近なデバイスとして普及し始めるのかもしれない。「Oculus Rift、第2世代ヘッドセットを7月14日から出荷。予約は4万5000台以上」というニュースが入ってきたのだ。

予約受付を開始していたのは3月だった。OculusはFacebookに買収され、潤沢な資金を得たものと思われるが、しかし希望者に対して直ちに出荷するといった生産体制を整えるにはいたっていないようだ。今月に出荷される予定なのは1万台であるとのこと。しかしともかく状況が動き始めたことには間違いない。今後の開発製造体制にもいろいろな動きが出てくるかもしれない。

ところでOculus Rift関連では「“千と千尋の神隠し”や“となりのトトロ”に続き“サウスパーク”もOculus Rift化完了」という記事もあった。アニメや映画の世界を「現実」に体験するのは面白そうだ。

上のビデオ、説明が長い丁寧なので、ちょっと待ちきれないという人は5分くらいしたところから見始めると良いかもしれない。

Facebookによる感情操作実験に対するさまざまな意見

常にネットワークに接続した状態で生活を送る人が増える中、気になるニュースも入ってきた。Facebookによるユーザー感情操作実験の倫理性」がそれだ。

利用者の許可を得ることなく、実験目的でポジティブないしネガティブに偏ったフィードを表示させる実験を行なっていたということらしい。Facebook側からの「説明」も掲載されているが、要するに「より良いサービスを提供するため」とのこと。

当然ながら「そのような操作は許しがたい」とする意見がある中、「ネットワークサービスというのは常にそういう操作があるものだと考えておくべき」といった冷めた意見もある。興味のある方はぜひ記事と、記事についてのツイートなどもご覧になると面白いと思う。

かなりの確率で高い好感度で迎えられるApple CM

新登場とか、変化ではなく「安定性」を示す記事もひとつ紹介しておこう。それはAppleの新CMは、親視点」という記事だ。AppleのCMはいつもなかなかの好感度をもって迎えられることが多いように思う。

CMに登場するアプリケーションやデバイスなどは、記事本文中で紹介している。

ところでApple関連では「Appleが高級腕時計のTag Heuerから営業部長を引き抜く、iWatchを高級ブランドに育てる気?」という記事もあった。こちらの方は、どのように展開していくのかまだまだ先の見えないところだ。

Googleによるトリビアゲーム

最後に、Google発のゲームを1本。個人的にはこれをゲームと呼ばれるとちょっと辛い。難しすぎるのだ。「Googleのトリビア・クイズ、Smarty Pinsは地図マニアにはたまらない」という記事で紹介している。こちらで遊ぶことができる。

クイズは「芸術、カルチャー、科学、スポーツなど6分野から地理の知識を試す問題が出される」。いろいろと細かなルールがある様子。われこそはとお考えの方は、ぜひ記事本文をご参考に。

Maeda, H


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。