3Dプリンティング企業のEssentiumが、SPAC経由で株式公開する計画を発表

アディティブマニュファクチャリング(⾦属3Dプリント、⾦属積層造形)の世界も、SPAC(特別買収目的会社)ブームと無縁ではいられない。Desktop Metal(デスクトップ・メタル)、Shapeways(シェイプウェイズ)、Markforged(マークフォージド)、Velo3D(ベロ3D)の各社は、いずれもSPACによる株式公開を完了したか、またはその計画を発表している企業だ。オースティンを拠点とするEssentium(エッセンティアム)は米国時間12月1日、Atlantic Coastal Acquisition Corporation(アトランティック・コースタル・アクイジション・コーポレーション)との逆さ合併により、この増え続ける企業リストに自社の名前を追加する計画を発表した

この取引が完了すると、合併後の企業価値は9億7400万ドル(約1100億円)となり、そのうち3億4500万ドル(約390億円)をAtlantic Coastalが現金で受け取ることになる。Essentiumは、アディティブ・マニュファクチャリングや3Dプリンティングへの関心が高まっている要因として、現在も進行中のサプライチェーン問題を挙げている。

「既存のグローバルサプライチェーンモデルの根本的な欠陥が、貿易不均衡や新型コロナウイルスの世界的大流行のような障害の増大によって悪化し、流通のボトルネックを長期化させています」と、同社CEOのBlake Teipel(ブレイク・タイペル)氏は述べている。「本日の発表は、これらのグローバルな課題に正面から取り組むことができる新しい製造パラダイムのために、長期的かつ持続可能なソリューションを提供する当社の取り組みにおける重要なマイルストーンを象徴するものです」。

TechCrunchがタイペル氏から話を聞いたのは2017年のこと。Essentiumは当時、プラスチックの3Dプリント素材をプリントしながら融合させ、従来のFDMプロセスよりも強度の高いオブジェクト作り上げるプラズマベースのシステムを発表していた。同社はまた、標準的な押出成形に比べて5倍から15倍の速度を誇ると言われる高速押出成形プロセスも活用しており、既存の顧客には米国国防総省、Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)、Ford(フォード)などがいる。

今回発表された合併は、2022年第1四半期に完了する予定だ。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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