40年近くたった今も、スティーブ・ウォズニアックはApple IIを改良する方法を思いついて目を覚ます

Apple IIはパーソナルコンピュータの歴史において最も重要なシステムの一つかもしれない ― しかし、それは完璧だったという意味ではない。40年近くたった今、スティーブ・ウォズニアックは〈未だに〉もっとうまく作る方法を思いつくことがある。

その詳細は、ウォズと、献身的Apple I再生エキスパートのMike W. との間で交わされたちょっとしたやりとりの中で語られた。

Mike(恐らく世界で最も行き届いた残存Apple Iシステムの保管庫を運営する人物)は、Apple Iの設計のわずかな欠陥に気付いた:電源の気まぐれがシステムメモリーを時折「不安定」にすることがある。そこで彼は唯一理にかなった行動を起こす:ウォズにそのことをメールした。

その結果、ウォズはApple Iにそんな問題があったことを全く知らなかった。「I」が出荷間近だった頃、AppleはApple IIの売り込み始めていて、ウォズはその新しいマシンに集中していた。

ウォズがこう書いている:

しかし、もし当時Appleでわれわれが150台だかのApple Iを売っている間にその問題に気付いていたら、簡単に修正していたはずだ。しかしわれわれは、大型商品までの一時的な繋ぎだったあの製品を十分テストしなかった。実際、Apple Iをすべて買い戻してApple IIと交換しようとしたこともある。

十分満足な結果を得てあの通りやって来られたことは、誰よりも幸運だった。

恐らくもっと興味深いのは、ウォズが今でも、数十年前の設計をどうすればもっと良くできたかを思いついて真夜中に目を覚ますことだろう。Apple IIについてこう書いている:

今年ある晩エクアドルのキトーで、Apple IIのチップを1つか2つ減らす方法と、Apple IIで2種類のグレー(明るいグレーと暗いグレー)を表示する簡単なやり方を思いついて目を覚ましたが、38年遅すぎた。でも私はちょっと嬉しかった、なぜならあの設計を改良することがどれほど難しいかを知っているから。

ウォズの言う「2種類のグレー」が何を意味しているか気になる方へ ― Apple IIは16種類のカラーを表示することができた。16色のうち2色は、異なる階調のグレーだった ― 少なくともソフトウェアレベルでは。しかし、当初の設計の制約のために、その2つの階調は実際に表示されると識別できなかった。Apple IIエミュレーターの中には、それらを異なる色で表示するものもある。

ウォズの返信メール全文はここで読める。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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