A・ルービンのEssentialがスマートフォン発売へ――3億ドル調達、Amazon、Best Buyに近く登場

Androidの生みの親の一人、アンディー・ルービンの新しいスマートフォン・メーカー、Essentialは3億ドルの資金調達ラウンドを公式に完了した。TechCrunchが6月に報じたとおりこれはEssentialとして最初の資金調達ラウンドだった。投資家にはTencent、AmazonのAlexa Fundなどが含まれる。今回Essentialは製品の販売計画についても新しい情報を公開した。これによれば、AmazonとBest Buyがアメリカにおける販売チャンネルとなる。

製品がリリースされる日時は明かされなかったが、水曜日にEssentialのプレジデント、Niccolo De MasiがWall Street Journalに語ったところによれば、発売は「数週間後に迫っている」という。正確な日付は「1週間以内に発表される」ということだ。 アメリカのキャリヤではSprintと独占契約を結んでおり、またカナダではTelusと契約していることも発表されている。De MasiはWSJに対し、「アメリカ以外の国でのキャリヤについては今年の後半に明らかする予定だ」と述べた。

このスマートフォン・スタートアップはデザインや機能からしてAppleを始めとするプレミアム・ブランドに属する製品となるが、当面、販売台数でトップメーカーと競争するような存在になることは考えていない。De Masiは「われわれはスタートアップなので1年目に数百万台を販売できれば大成功」と考えているという。

同社の資金調達総額は3億3000万ドルとなった。非公開企業の株式のマーケットプレイス、Equidateの推定では会社評価額は10億ドルだ。ただしEssential自身は会社評価額を公表していない。同社のスマートフォンはアンロック可能でAmazon、Best Buy、Essential.comおよびキャリヤのSprintとTelusから購入できる。

EssentialはAndroidの生みの親、アンディー・ルービンのスタートアップであること、スクリーンのサイズが最大限に取られているユニークなデザインであることなどから大きな関心を集めてきた。リーク情報によれば、来るべきiPhone 8が似たデザインになるらしい。 またこれに刺激されて他のAndroidデバイスのメーカーもベゼルの幅を最小限に抑えスクリーンのサイズを拡張したプロトタイプを開発している。スマートフォン市場におけるこうした動きの中でEssentialがどのような地位を占めることになるかが注目される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+