Alchemist Acceleratorの第16回デモディで、私たちの興味をひいたピッチ5選

Alchemist Acceleratorが、第16回目のデモディを、マウンテンビューのMicrosoftのオフィスで開催した。Alchemist Acceleratorは、企業ユーザーを相手にするスタートアップの支援で知られたアクセラレーターである。今回は18社のスタートアップたちが、従来の市場に対するものから最先端の航空宇宙技術までの幅広いアイデアを発表した。

ピッチが始まる直前、会場を埋めた参加者たちに対して、AlchemistのマネージングパートナであるRavi Belaniが、自身のコアミッションを改めて説明した。それは、日頃目立つことの少ない、企業向けスタートアップたちを取り上げて支援を行うというものだ。第16回のAlcemistクラスは、ブロックチェーンと機械知性という、大いなる成長の流れに目を配りながらも、不確実な領域への挑戦を含む、そのミッションに相応しいものとなった。

私たちはその日の午後、創業者たちのピッチを聞いた。以下に、その中で私たちが最も興味深いと思ったピッチのうちの5つを、簡単な説明と共に紹介しよう。

1/5 :Savion

ピッチの中で一番野心的だったのがSavionだ。同社はその個人向け飛行機で、空の旅を全く違うものにしようとしている。天然ガスを航空機に使用するための特許を取得することで、Savionは、個人用飛行機の運用コストを、主要な顧客層を引きつけられるほどに十分安くしたいと考えている。

これらのコスト削減は、一部は天然ガスによって推進され、また他の一部は操縦を地上から行なうことによって推進される。スタートアップは既に6800万ドル分の覚書を交わしているが、実際の飛行機を製作し出荷するためには、更に巨額の資金を必要とする。

2/5 :Cleo

CLEOは、人間と施設をモニターするための、リアルタイムのビデオ情報プラットフォームを構築している。スタートアップは精神科におけるケアと安全性のユースケースをターゲットにしていて、現在87%の利益率と50万ドルの年間収益を上げている。

CLEOのコンピュータビジョンシステムは、患者の行動を追跡しモニターすることが可能だ。チームは現在3つの機関と共に作業をしていて、積極的にその拡充を考えている。

3/5 :Mycrophone

Mycrophoneは、スマートフォンをマイクに変える。イベント時の音響機器設定は、とても高価で時間がかかることがある。そしてもしそれがうまく動作してとしても、公平性を確保するためには、効率の悪いマイクランナーたち(マイクを質問者のところまで運ぶ役)に、しばしば頼らざるを得ない。これとは対照的に、Mycrophoneはwifiネットワークを使用して音声信号を送信する。

同社は特殊なアルゴリズムを使用して、レイテンシを最小限に抑え、フィードバックとエコーを抑制している。Mycrophoneは、スマートフォンを使用して、出席者たちに低コストで音響インフラストラクチャを利用させることができる。

4/5 :Groove

Grooveは、人材募集でLinkedInに打ち勝つこと使命としている。そのために同社は基本に戻り、職探しのプロセスを簡素化している。Facebookとの密な統合により、利用者は求人側との電話スクリーニングのスケジューリングを、ニュースフィードから直接行うことができる。

これは面倒な手間を軽減し、該当する職が空くことを待っている人が実際に応募をして雇用側と対話できる可能性を高めることだろう。優れている点の1つが、LinkedInとは比べものにならない位大きなFacebookエコシステムのメリットだ。

5/5 :Wivity

Wivityは、IOTデバイスを安全に保つプロセスの効率化に取り組んでいる。単一のAPI呼び出しで、産業用IOTアプリケーションのセキュリティコンプライアンスを、Wivityは保証することができる。

同社は既に顧客からの20万ドルのコミットメントを獲得している。その活動は電力網に関連した顧客たちの、5億ドルの市場から始められている。

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(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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