Alphabet、Microsoft、Pinterestの決算報告をまとめて読む

米国時間4月27日の午後、Alphabet(アルファベット)、Microsoft(マイクロソフト)、Pinterest(ピンタレスト)の3社が2021年最初の3カ月の四半期決算を報告した。MicrosoftとPinterestは決算報告直後から急激に値を下げたが、Alphabetは決算発表以降株価を上げている。

大量の数字で読者を圧倒しないために、それぞれの決算報告書についてTechCrunchが思うところをできるだけ少ない言葉でまとめてみた。

  • Alphabetの決算はいくつかの面で好調さを見せ、投資家を喜ばせた。YouTubeの売上は50%近く伸びて60億ドル(約6530億円)に達し、広告も好調で、不採算部門と悪名高かった「Other Bets」部門さえも2億ドル(約220億円)近い売上を計上した。しかし、テクノロジー総合企業の最も注目すべき結果はクラウド部門だ。Google Cloudは2020年同期の売上27億7700万ドル(約3020億円)、営業損失17億3000万ドル(約1880億円)から、売上40億4700万ドル(約4400億円)、営業損失わずか9億7400万ドル(約1060億円)へと成長した。カリフォルニア州マウンテンビュー拠点のテックサービス集団は、非広告プロダクトからかたちのある売上ストリームを作り出すだけでなく、かたちのある営業利益を生み出しつつある。トレンドが続くならば。
  • Microsoftの決算報告は、ウォール街の無関心を他所に、かなり良かった。Microsoftは1年前の四半期から17%成長し、営業利益を31%増の170億ドル(約1兆8510億円)へと押し上げた。売上よりも速い利益の成長は、営業レバレッジの証だ。実際同社の純利益は営業利益以上の速さで伸びており、予測を上回った。MicrosoftのGoogle CloudでAWS競合のAzureは、四半期で50%伸び、予測と一致した。CNBCによる。Microsoftは現在も驚くほど裕福であり、会社が一番将来に期待している製品群がかなり大きい数字を生み出している。悪くない!
  • Pinterestは巨大な四半期を報告した。ウォール街は喜んでいない。Pinterestの2021年第1四半期売上、4億8523万ドル(約530億円)は2020年同期から78%の増加であり、同社の純損失は同じ期間に1億4119万6000ドル(約154億円)から2167万4000ドル(約24億円)へと改善し、非GAAP純利益はマイナス5991万6000ドル(約65億円)からプラス7852万7000ドル(約85億円)へと上昇した。この著しく魅力的な四半期の結果は何をもたらしたか?株価は8%以上下落した。考えられる理由は、Pinterestの月間アクティブユーザーが予測を下回り(実績は4億7800万ドル[約520億円]、予測は4億8050万ドル[約523億円])「営業費の増加傾向が第2四半期に加速する」ことを予告したことだろう。しかし、現四半期の売上成長105%と、同四半期のミドルティーンの月間アクティブユーザー数の成長を同社が見込んでいることから、そこまで辛く当たられる筋合いはない。私たちが何か大きなことを見逃しているのでない限り、Pinterestは単にもっと多くを求めていた投資家たちにいじめられているだけだろう。

以上、大急ぎでまとめてみた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlphabetMicrosoftPinterest決算発表

画像クレジット:Spencer Platt / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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