Alphabetの「検索の先」を探る努力は、それ自身の巨大なビジネスへと膨らみつつある

Alphabetの広告事業は、相変わらずのパターンに従っているようだが、そこを超えた先では独自の強力なビジネスへの成長が始まっているように見える。

同社は本日(米国時間27日)、第1四半期の業績を発表したが、その内容はウォールストリートの予想を上回っていた。相変わらず広告ビジネスは膨大な利益をあげ続けている。Alphabetによれば、ウォールストリートのアナリストたちの予測だった242億ドルの売上と1株当たり7.40ドルの利益に対して、実際には248億ドルの売上と1株当たり利益7.73ドルを達成した。しかしここではレポートのより興味深い部分、すなわちAlphabetが取り組んでいる残りの部分にを見てみよう。

第1四半期の、Googleの「その他の売上」は31億ドルとなり、前年同期の約21億ドルから増加した。その部門にはクラウド、Play、ハードウェアが含まれているため、個別の売上を知ることは難しいが、それでもGoogleの一般検索以外の新しい分野が成長していることは示されている。Googleは、クラウドとエンタープライズ製品のポートフォリオに重点を置くようになって来ているが、これはAmazonの成長著しいAWSビジネスやMicrosoftのAzure部門と多かれ少なかれ競合する、なおGoogleの昨年の第4四半期における「その他の収益」は、前年同期比で60%以上増加し、四半期売上高は34億ドルに達していた

比較のために挙げるなら、Amazonも本日第1四半期の業績を発表し、ウェブサービスは37億ドルを売上げ、営業利益は8億9000万ドルとなったと報告した。ちなみに昨年の第1四半期には、AWSは26億ドルを売り上げ、営業利益6億400万ドルを計上していた。そして、これらのビジネスはとても効率的なものになり得るし、スタートアップや大きな企業たちが、最大の計算上の課題をオンデマンドハードウェアに託すようになるにつれ、その役割はますます重要になる一方である。ウェブサービスへ移行する必要が求められる機械学習に対するGPU利用率の増加もまた、AmazonとAlphabetのクラウドビジネスに対して大きな棚ぼた的利益をもたらす可能性が高い。

これらは多かれ少なかれ、Googleが広告ビジネスで慣れ親しんできた利益レベルで運用できる、主要クラウドコンピューティングビジネスへの構築競争を表している。Googleは現在広告ビジネスでお札を刷っているようなものだが、会社の将来に対する保険として、普通の検索の次の手を探していることは明らかだ。それが音声インターフェイスであろうが、携帯電話であろうが、あるいはクラウドビジネスであろうが。自動運転車や、インターネット接続バルーンのような、いわゆる「ムーンショット(月世界探検)」として知られるGoogleの新しくてまだ芽の出ていないビジネスが、おそらくこの先、(広告で収益をあげることのできている)検索周辺でのユーザー行動の大きな変化への対応を支えてくれるだろう。

「その他の挑戦(other bets)」におけるAlphabetの損失は、成長しているクラウドとハードウェアを除けば、基本的には残りの興味深いビジネスが原因である。同社はその赤字領域では第1四半期に8億5500万ドルの損失を計上したが、これは前年同期の7億7400万ドルから増加している。しかし、売り上げは引き続き増加し、前年同期の1億6500万ドルに対し、この第1四半期は2億4400万ドルとなった。これらは取り組んでいる奇妙で根源的なものの性質を表しているが、無駄を抑えて効率を更に高めようと努力しているいる一方で、それらがまだ全体のビジネスの中では基本的には取るに足らないことである事も明らかにしている。

Googleのコアビジネスは、変わり映えもせず退屈なほど効率的だ。毎四半期毎に私たちは似たような話をしているが、各広告の価値(クリック単価)が下がる一方で、広告インプレッション(広告表示回数)は上昇していて、Googleはそのおかげで大金を稼いでいる。その結果、検索の範囲を超えて、会社の財務諸表上に文字通り現れている「その他の挑戦(other bet)」セクションに注目が集まり始めているのだ。前四半期(2016Q4)では、「その他の挑戦」がAlphabetそのものに少し貢献したところを見たが、その損失は減少し始めている。Alphabetはそのポートフォリオを更に厳選して行く必要がありそうだ。

Googleのクリック単価は、この第1四半期に前年同期比で19%低下した。一方、第1四半期の有料クリック数は前年同期比で44%増加した。業績発表後、Alphabetの株価は取引が拡大し3%上昇した(Amazonの株価も上昇している)。

Alphabetは、ハイテク企業の中核を構成するいわゆるFANG(Facebook、Amazon、 Netflix、Google)に数千億ドルの付加価値を与え、株価も高く保たれているハイテク産業全体の恩恵を受けている。FANGのいずれも、そしてもちろんAppleも、業界の上層階級全体の上昇機運に乗って、株価に2桁のパーセンテージポイントの伸びを見せている。Googleの株価は年間で10%以上上昇している。それは確かに結果としての成功の目安だが、その株価を高く維持することで、Alphabetには多くの才能を引き付けて手元に留めながら、「その他の挑戦」を練って実行する余裕も生まれるのだ。

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(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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