Amazonがスーパーコンピュータなみの最速EC2インスタンスC3を主要リージョンで提供開始

Amazonが今日(米国時間11/14)のre:Inventカンファレンスで、EC2の最速のインスタンスタイプを発表した。その改良版C3インスタンスは、AmazonのCTO Werner Vogelsによると、処理能力のパフォーマンスが最高である。今日はストレージにSSDを使うなど、ストレージとI/Oに関して最適化されたI2インスタンスも発表されたが、C3はそれと並ぶ新たなインスタンスタイプだ。

Amazonの説明によると、このインスタンスタイプは、Hadoopなどを使ってビッグデータの分析を行う、3Dのレンダリングをする、工学系やシミュレーションのアプリケーションを動かすなど、計算集約的なワークロードを抱えるデベロッパに向いている。

この新しいC3インスタンスは、プロセッサとして2.8 GHzのIntel E5-2680 v2 Ivy Bridgeを使用し、最小のc3.largeインスタンスはRAM 3.75GB、ヴァーチャルコア2、EC2コンピュートユニット7から成る(==Amazon独自のインスタンスのスピード分類概念)。最大のc3.8xlargeインスタンスは、ヴァーチャルコア32、RAM 60GB、ECU 108から成る。プロセッサは、ベクタ指向のデータ処理を効率化するためにIntelのAdvanced Vector Extensionsをサポートする。

この高性能なインスタンスタイプはネットワークのパフォーマンスも向上し、またストレージはすべてSSDを使用する。Amazonはこれらのインスタンスを使った26496コアのクラスタを立ち上げて、その性能をスーパーコンピュータの上位500のスコアと比較した。その結果このクラスタは481.18テラフロップを達成して56位にランクされた。

これらの新しいインスタンスが可利用となるリージョンは、US East(Northern Virginia)、US West(Oregon)、EU(Ireland)、Asia Pacific(Singapore)、Asia Pacific(Tokyo)、Asia Pacific(Sydney)である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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