AmazonのクラウドライティングサービスWriteOnは読者と作者のコミュニティ、Wattpadなどにも対抗

Amazonが、クラウドエディティング/ライティングサービス(crowd-editing and -writing service)WriteOnを非公開ベータで立ち上げた。Kindle Author Forums上の発表によると、このサイトは、“読者と筆者が対話をしながら良いストーリーを作っていったり、すぐれたストーリーをさらに良くしていく”ための場だ。

読者は、招待コードX9RJTE9Hでここからベータに参加できる。

このサービスでは、まず著者がストーリーやその部分的な章を自分の著者ページにアップロードする(ぼくのページはここ)。すると、好評のストーリーが徐々にランクの上の方へ上がっていく。

今日の発表声明から引用しよう:

自分の作品を磨きたい人や、フィードバックのスキルを研ぎ澄ましたい人、あるいは熱心な読者や筆者のグループを見つけて参加したい人のためのコミュニティを構築します。しかも、まだベータ状態の新しいKindleプロジェクトの、今後の内容や方向性について、あなたが介入し手助けすることもできます。それはちょっとした実験であり、一種の出たとこ勝負であり、そして参加者全員に楽しい時間を過ごしていただきたいと願う試みです。参加は、完全に自由です。作品を投稿するにあたり、契約義務のようなものはまったくありません。ですから、いつでも取り下げることができます。ただ、みんなの力で良い作品を作りたいという願いや、ほかの人の作品を良くしていくために自分も参加したいという熱意だけが、このプロジェクトを支えます。https://writeon.amazon.com/を訪ねて、X9RJTE9Hを入力し、この助け合いの場に参加してください。

このサービスは夏から始まっていたが、広く知られるようになったのはThe Digital Readerのおかげだ。まだ機能が少なくて、ブログに毛が生えた程度のもののようだが、すでに多くのインディー作品がアップロードされている。

この種のサービスはほかにもあるが、けっこうトラフィックを稼げるサイトだろう。Wattpadなんかは、ユーザ数が数百万、すでに数百万ワードの作品がアップロードされた、と言っており、成功例もある。Amazonは同社のKindle Worldsサービスでインディーのライターたちに取り入ろうとしていた。それは、ファン・フィクションをアップロードして公開するという、奇妙なシステムだった。しかしWriteOnは、オリジナルのフィクションや短編など、もっとふつうの著作をねらっているようだ。

Amazonはすでに、インディーにとって重要な場の一つだ。でもこれまでは、彼らのコミュニティがなかった。WriteOnを手始めとする今後の取り組みによって、その穴をうめていくのだろう。どこまで良質なコミュニケーションが行われるか、それが今後の見ものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))