Appleが第3四半期からインドでオンライン販売を開始

想定していたよりも少し時間がかかったが、インドでも待望されていたApple(アップル)のオンラインストアが2020年第3四半期から利用できるようになる。この件に詳しい情報筋がTechCrunchに明らかにした。

Appleは2019年8月に「世界中の顧客と同じようなオンラインと店舗両方での体験とサービスケアをインドの顧客にも提供したい」と語っていた。

オンラインストアと実在店舗をインドでいつ立ち上げるのか、Appleはこれまで具体的なタイムラインを示してこなかったが、当初の計画ではインドでのオンライン販売を2020年第1四半期にスタートさせることを目標としていた、と情報筋は話した(第1四半期の立ち上げというタイムラインは、最初にBloombergが「数カ月内」に 開始するかもしれないと報じていた)。

Appleの広報にコメントを求めたが、すぐには得られなかった。

情報筋によると、Appleはまだ開店に伴うロジスティックに取り組んでいて、7〜9月が仮の開店目標となっているとのことだ。AppleのCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏が発表のためにインドに赴くだろう、と情報筋は話した。

ムンバイに開店する見込みのインド初の実在店舗はオンラインストアよりさらに数カ月かかる見通しで、年末までには間に合わないかもしれないとも述べた。

世界で2番目に大きなスマホ市場であるインドは2019年、単一ブランドを扱う外資系小売に対する規制を緩和し、Appleのような企業が実在店舗を開く前にオンラインストアを設けることができるようになった。

現在、Appleはインドで提携したサードパーティ小売と、Amazon IndiaやFlipkart、Paytm Malleといったeコマースプラットフォームを通じて製品を販売している。インド政府が方針を転換する前、Appleはいくどとなく外国投資(FDI)ルールを緩和するよう政府にリクエストしていた。

Appleの幹部は長い間、Amazon India、Flipkart、Paytm Mallが各自のGMV(総流通総額)を増やすためにiPhoneとMacBook Airを大幅に割引して販売していることに失望の意を示してきた、と情報筋はTechCrunchに語った。

調査会社Counterpointによると、インドでのiPhone出荷台数は2018年に43%減だったのが、2019年は6%増となった。これは、2020年も成長が続くかもしれないことを示している。

Appleは1月28日の火曜日、12月までの四半期の売上が過去最多の918億ドル(約10兆円)となったことを発表した。クック氏は、マーケットの中でもインドの売上高は「2桁」成長だった、と語った。

画像クレジット: Qi Heng / VCG / Getty Images

関連記事:Appleが初の売上10兆円超えで株価上昇

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。