Appleのマップに、ネス湖の怪獣はいなかった

真面目な話 、インターネットではAppleマップで見つかった奇妙な画像に関する真剣な議論が起きており、一部の人々はこれをネス湖怪獣の証だと言っている。もちろん「一部」というのは、アマチュアのネス湖怪獣愛好家のことで、そのファンクラブの創設者、Gary Campbellは報道陣に対して、今やバイラルになったこの画像について、彼らのグループでは何ヶ月も前から研究を続けていると語った。

「あれはボートの航跡のように見えるが、そのボートがない。湖岸に係留されているボートは何隻か見えるが、ここにはいない。船舶の専門家にこれを見せたが、彼らにも何であるかはわからなかった」、とCampbellはある英国ニュースメディア(エヘン、タブロイド紙ね)に伝えた
Appleの地図アプリで見つかった衛星写真には、かなり大きな波紋が見られ、航跡のようにも見える。

そしてそれは、結局、航跡だった。

しかし、ロールシャッハテストのインク模様と同じく、そこにはその人の〈見たい〉ものが見えるのだと私は思う。

あなたは航跡と言う、彼らは怪獣と言う。トメイトー、トマトー。

だが待て! なぜボートがないのに航跡ができるのか? 実は、その後いくつか記事が指摘したところによると、動いている物体 ― ボート等 ― が衛星写真から消えることは、よくある現象であり、画像をつなぎ合わせて一枚にするコンピュータープログラムの処理方法によるものだという。接合アルゴリズムがおかしくなると問題が起きるらしい。

数多くのメディアがこの話題を取り上げた ― ニュースのない週末!ページビューだ! ― その後、一部のサイトは、わざわざ以前の衛星写真から取ってきた問題のボートの写真と共に暴露記事を載せていた。

というわけで、あれはボートの航跡であり、巨大なひれ足を持つ体長30メートルの大ナマズではなかった。

ブーーーッ。

Appleには、本誌がインターネットを代表して謝罪の意を表したが、コメントの要求に対する回答はない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook