AppleのApp Storeダウンロード総数は500億。アプリケーション数が90万で、開発者が得た金額は100億ドル

毎年のWorldwide Developers Conferenceで楽しみなことのひとつは、Appleエコシステムの状況について発表をきくことだ。本日も、最新の情報が発表された。App Storeからのダウンロード総数は500億に達したとのことで、昨年の300億から大いに伸び、480億ダウンロードの達成を先日アナウンスしたGoogle Playをリードする状況であるようだ。iOS用アプリケーションの数は90万本に達しており、iPhone、iPad、およびiPod touchなどで利用できる。iPad専用アプリケーションの数は37万5000本となっているそうだ。

2012年6月の段階では、iOSアプリケーションの数は65万本であるとされ、iPad用が22万5000本だとアナウンスされていた。ちなみに2011年段階ではiOSアプリケーションの数は42万5000本で、iPad用は9万本とのことだった。登録アプリケーションを利用する登録利用者数は現在のところ5億7500万であるとのこと。

Appleのアプリケーション経済は開発者たちにとってもうまく機能しており、Appleがサードパーティー開発者に支払った額も100億ドルに達しているそうだ。こちらの方は2012年には50億ドルで、2011年段階では25億ドルだった。成長具合をみるためにさらに遡ってみると、2010年は15億ドルであるとアナウンスされていた。

アプリケーション開発者がマネタイズを目指す際に、やはりAppleのエコシステムというのが有効に機能しているようだ。アプリケーション分析を行なっているApp Annieの今年第一四半期についてのレポートによれば、iOS App Storeの売り上げはGoogle Playストアの2.6倍であったとのこと。App Annieと競合するDistimoも、Google Playが着実に成長しつつあるものの、現状ではiOS App Storeが優位であることをレポートしている。また、アメリカのストアにおいてトップ200のアプリケーションを比較した調査も行なっている。それによれば、2013年4月時点で、Google Playにおける日々の売り上げは110万ドルで、Apple App Storeの方は510万ドルとなっている。

ただ、Appleのアプリケーションエコシステムの成長が諸刃の剣となっている状況もある。多くの利用者が存在してチャンスはあるものの、しかし一部の「勝者」が全てを獲得するという状況にもなりつつあるのだ。iPhoneアプリケーションの売り上げが上位のパブリッシャーのうち、新人が占める割合がわずか2%であるという報告もあった。100億ドルの行き先がどうなっていたのかは、なかなか興味深いところだ。

爆発的な人気を獲得したわけではないアプリケーションの開発者にとってみれば、App Storeの成長ぶりや売上げについてのアナウンスはすなわち機会損失を証明するものともなる。Apple App Storeの成長が落ち着いてくる中、Google Playの方に目を向けようとする開発者も存在するようだ。

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(翻訳:Maeda, H)