タブレットを愛好者のみなさん、Appleから最新のプレゼントがある ― 新しいミニiPad、iPad mini 4だ! そう、上の写真の新しいiPadラインアップの右から4番目だ。
iPad mini 3が出たのは2014年10月で、指紋認証以外には2013年モデルとあまり変わらなかった。よって、Appleの小さなタブレットは賞味期限を過ぎていた。
そのアップグレードは今日やってきた。より薄く強力になったiPad miniは、iOS 9のマルチタスキング機能もサポートする。新しいiPad mini 4の価格は399ドル。
「われわれはiPad Air 2のパワーと性能をもっと小さなminiのケースに入れた ― わずか0.65ポンド(295 g)」、とAppleのマーケティング責任者、Phil Schillerは、注意の殆どをminiの長兄(超大画面のiPad Pro)に向け後そう語った。
昨年のiPad miniのリフレッシュが物足りなかった理由のひとつは、Apple初のファプレット型スマートフォン、iPhone 6 Plusを発売したばかりだったからだ。大きなiPhoneには、iPhoneとiPadを差別化していたギャップを崩壊させるリスクがあり、Appleが7.9インチのタブレットのアップグレードを避けたのはそのためだった ― 人々のお金を新しい5.5インチスマートフォンに注ぎ込ませるために。
しかし、iPhone 6 Plusが市場で地位を確立した今、Appleは小さなタブレットと大きなスマートフォンの食い合いを心配する必要がなくなった。
さらにAppleは、マルチタスキングをiPadの差別化機能の中核に据えるべく、iOS 9で画面分割マルチタスキングをサポートした。新たに強化されたiPad mini 4のチップはマルチタスキングをサポートするはずだ ― iPad Air 2は既に対応している。よって、もしあなたがAppleの小さなiPadとiPhoneを〈両方〉買う理由を必要としているなら、これが十分な動機になるかもしれない。少なくともAppleはそれを望んでいる。
最近のいくつかの四半期でiPadの売上は下降しており、タブレット市場全体も同様だ。これは消費者には定期的にタブレットを買い替える理由がないためだ。Appleは2010年に最初のiPadで関心を呼び覚ましたこの分野の興奮を再活性化するために、できることは何でもやっている。
スマートフォンの切れ目ない成功 ― および画面サイズの肥大化 ― がタブレットにとって(少なくとも消費者市場では)依然として最大の課題だ。ファブレットがあるのに、なぜタブレット? このため、Appleにとって将来iPadの成長の鍵を握るのは、企業ユーザーなのかもしれない。
そこで今日はiPad Proを大きく時間を割いて紹介した。iPadラインアップにさらに大きな画面(12.9インチ)、2732 x 2048の解像度とスタイラス(Apple Pencilと呼ばれる)― デザイン分野とビデオ中心の専門家がターゲット ― が加わった。医療関係の利用ケースも想定され、ステージでは3D解剖のデモが行われた。
さらにこのスーパータブレットには「スマートキーボード」も用意され ― そう、Microsoft Surfaceタブレットと似たキーボードにもなるカバー ― 企業ユーザーの生産性をさらに向上させようとしている。いずれもAppleが自社タブレットの企業アピールを強化するための努力だ。そうそう、なんとステージにMicrosoftまで呼んで、WordのデモをiPad Proで披露した。これで企業を動かせないなら、他に方法を思いつかない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)