Appleはこれからの5年間で、米国内で3500億ドルの投資をすることを誓った

Appleは、この先5年で3500億ドルという投資を行い、米国経済に大きな後押しを行おうとしている。その一部として、今年単年で550億ドルの投資を確約し、その期間内に2万人の新しい雇用を増やす計画だ。Amazonに続いて、Appleは今年、米国内の何処かに新しいキャンパスを設置することも計画している。

沢山のニュースがある。まずは3500億ドルという大規模投資の話から始めよう。Appleによれば、この金額の中には、従業員の給与やApple製品の売上から発生する税金は含まれていない。

しかしその中には、Appleが海外に持つ、現在2560億ドル規模の現金を、米国に送金する際の税金は含まれているということだ。米国への送金によって発生する税額は380億ドルと予想されているが、その大部分は同社の資本支出となる。

手始めに、300億ドルが沢山のプロジェクトへ資金提供されるが、その中には前述のキャンパスの建築費用も含まれている。これにはまず、顧客のためのテクニカルサポートを収容する計画だ。Appleはこの新しい施設の場所を、今年の後半にアナウンスすると述べている。その際に作られる建物は、再生エネルギー源を全面的に採用したものになる予定だ。

しかし、これで終わりではない。現在既に稼働中あるいは計画中の7つのデータセンターに加えて、新しいデータセンター群のために、さらに100億ドルを投資するのだ。なおその7つとは、もうすぐアイオワに開設されるもの、ネバダ州リノで着工されたばかりのもの。そして既に稼働中のノースカロライナ、オレゴン、ネバダ、およびアリゾナのデータセンターの5つだ。(この数には、Appleが所有しておらず、運用もしていないコロケーション施設も含まれている)。

同社はまた、昨春に始めた先進製造業支援基金を、10億ドルから50億ドルに増額する計画も立てている。ここでのアイデアは、先進的な製造業務を米国中部地域(保守的で伝統的な価値観が支配的な地域)に持ち込むことだが、既にケンタッキーとテキサスでプロジェクトに資金提供を行っている。

最後に、Appleはコーディングへの取り組みを拡大し、K-12(小学校から高校まで)の生徒や教師たちや、全米のコミュニティカレッジの学生たちが価値あるコーディングスキルを身につけられるようにすることも計画している。

明らかにこの発表には、大規模な広報要素が含まれているものの、1民間企業の提供する投資額としては真に驚異的なものである。これにより新しい雇用が生まれ、地域の経済が刺激され、次世代の仕事のために学生たちを教育することができるだろう。これを否定することはできない。

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(翻訳:sako

FEATURED IMAGE: JOSH EDELSON/GETTY IMAGES

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TechCrunch Japan

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