Apple TV+が米ComcastのXfinityプラットフォームでロールアウト開始

Comcastは米国時間3月7日、Apple TV+が同社のXfinityプラットフォームで利用可能になったことを発表した。Apple TV+は本日よりXfinity X1、Xfinity Flex、XClass TVで展開され、今後数日ですべての対象デバイスで利用可能になる予定だ。

Xfinityの音声リモコンに「Apple TV+」と話しかけるか、ストリーミングサービスから観たい映画やテレビ番組の名前、例えば「Ted Lasso(テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく)」や「The Morning Show(ザ・モーニングショー)」などと話しかけることで、これからApple TV+にアクセスできる。

このロールアウトの一環として、Xfinityユーザーは3月15日から21日まで、トム・ハンクス主演の新作映画「Greyhound(グレイハウンド)」やいくつかのシリーズのファーストシーズンなど、同ストリーミングサービスのコンテンツの一部をサインアップやサインイン不要で試聴できるようになる。また、Comcastによると、現在Apple TV+に加入していないXfinityの顧客は、4月25日までにXfinityのデバイスからサインアップすると、Apple TV+の3カ月間の無料トライアルが受けられるという。

Appleのサービス担当副社長であるPeter Stern(ピーター・スターン)氏は、今回の発表についての声明の中でこう述べている。「Apple TV+は、世界中の優れたクリエイターによる最高品質の番組を提供しており、リビングルームの大きなテレビで観るのはそれを楽しむベストな方法の1つです。当社とComcastの提携により、何千万台もの新しいデバイスでこの体験が可能になり、多くのComcastのお客様がApple TV+で新しいお気に入り番組を楽しめるようになり、とてもうれしく思っています」。

ComcastがAppleのストリーミングサービスに対応する計画を最初に明らかにしたのは、2021年10月、ComcastのBrian Roberts(ブライアン・ロバーツ)CEOがApple TVアプリをComcastのプラットフォームで利用できるようにすると約束したときだった。

Apple TV+は、2019年11月にAppleの顧客向けにデビューし、その後、同年、Roku(ロク)デバイスAmazon(アマゾン)のFire TVプラットフォームなど、Apple以外のプラットフォームにも展開された。現在では、Samsung(サムスン)、LG、VIZIO(ビジオ)、Sony(ソニー)のさまざまなスマートテレビ、PlayStation(PS4およびPS5)、Xbox(One、Series X、Series S)などのゲームコンソール、およびウェブ経由でも利用できるようになっている。12月には、英国および欧州のSkyデバイス(Sky QおよびSky Glass)でもサービスを開始した。

今回のサービス拡充は、太平洋時間3月8日午前10時(日本時間3月9日午前3時)に予定されているAppleの次のビッグイベントの前日というタイミングで行われた。同社はこのイベントで、5G接続対応のリフレッシュされたiPhone SE、全体的にスペックが向上したiPad Airアップデート版、Appleシリコンを搭載した新しいMacモデルなどを発表する可能性がある。

画像クレジット:Comcast

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

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TechCrunch Japan

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