atama plusが駿河台学園と業務提携、タブレット型AI教材を全国展開へ

atama plusは9月4日、駿台予備学校を運営する駿河台学園との業務提携を発表した。2020年4月より、atama plusが開発したタブレット型AI教材「atama+」を順次導入していく。対象となるのは、数学、英語、物理、化学の4教科。

atama+は、AIが生徒の得意・苦手・目標・過去の学習内容などに応じて、生徒それぞれに最適な学習教材を自動作成するサービス。数学の正弦定理が苦手な生徒の場合、正弦定理の問題を片っ端から問いて力ずくで覚えるのではなく、平方根や三角形の内角などの基礎的な要素を理解させることに重点を置くのが特徴だ。生徒の苦手分野を特定するためにさまざまな角度からatama+が出題し、その生徒が何を理解していないのかを把握する。そして、その苦手分野を補う5分程度の短い動画教材や例題などを組み合わせたカリキュラムを自動で生成する。

駿河台学園では2018年3月より、駿台中学部、駿台高校部、東大進学塾エミールなどの駿台グループ会社にatama+を導入。通常の学習との併用によって、標準的学力の生徒の模擬試験での成績が明確に向上したことを確認したという。具体的には、高校2年生の1月の模試から高校3年生の6月の模試の偏差値の上昇幅(5カ月間)において、atama+を1カ月半併用した生徒の集団のほうが、併用しなかった生徒の集団によりも平均で2.89ポイント高い成績を上げたそうだ。

atama+と駿台が持つ学習促進(コーチング)ノウハウの相性がよく相乗効果が見られたこと、基礎固めを目的とした使用における生徒の高い満足度なども今回の提携につながった。

両社はさらに2021年4月を目標に、atama+と駿台で開発中の難関大学対策AI学習教材を組み合わせた、独自のAI学習教材パッケージを駿台グループ内各社で導入する予定とのこと。

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TechCrunch Japan

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