AWSが新インスタンス用「Graviton 3」プロセッサーを発表、高速化と低電力消費を両立

米国時間11月30日、re:InventカンファレンスでAWSが、ArmベースのGravitonプロセッサーの新世代モデル、Graviton 3を発表した。この新しいチップは前世代機より25%速く、浮動小数点演算は2倍速く、機械学習のワークロードが3倍速いと約束されている。AWSはさらに、この新しいチップの電力消費量は前世代機より60%少ないと保証している。

この新しいチップは、AWSクラウドののEC2 C7gインスタンスを動かす。この新しいインスタンスはDDR5メモリーを初めて使うインスタンスでもあるため、これもこのインスタンスの電力消費量が少ない理由の1つだ。このメモリーは、前世代のGravitonチップが使っていたDDR4メモリーよりも50%高い帯域を提供する。

AWSのJeff Barr(ジェフ・バー)氏は発表で述べているように、新しいチップとインスタンスは「コンピュート集約的なHPC(high-performance computing)」「バッチ処理」「電子機器設計自動化(electronic design automation、EDA)」「メディアエンコーディング」「広告サービング」「分散アナリティクス」「CPUベースの機械学習の推論」といったさまざまなワークロードに適しているという。

現在のところ、この新チップはプレビューのみで提供される。


画像クレジット:Ron Miller

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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