B Dash Venturesが100億円規模の3号ファンドを設立、エンタメ・FinTech領域へ投資

独立系ベンチャーキャピタルのB Dash Venturesは10月30日、新たなベンチャー投資ファンド「B Dash Fund3号投資事業有限責任組合」を設立したことを明らかにした。ファンド規模は100億円程度をめざしており、すでに独立行政法人中小企業基盤整備機構、KDDI、グリーのほか、上場企業や金融機関、インターネット関連企業の経営者等がLPとして出資。すでに9割程度の資金を集めているという。

B Dash Venturesはこれまで、2011年9月に20億円規模の1号ファンド、2014年7月に60億円規模のファンドを立ち上げている。領域としてはゲームやメディア、広告を中心にして、シードやアーリーから、レイターまで幅広いステージのスタートアップに投資。これまでにgumiやGunosy、マイネット、アップベイダー、スケールアウト、iemo、コネヒト、エイリム、Candle、3ミニッツ、そとあそびなどのイグジット実績がある。

3号ファンドでは、 これまで同様にゲーム、メディア、広告の領域に投資を行うほか、エンターテインメントやFinTech関連のスタートアップにも投資を行うという。最近では女優・柴咲コウさんが代表を務めるレトロワグラースへの投資も行っている。「ネットやSNSによって、『個』をエンパワーメントすることで、個人がどんどん活動できる時代に入ってきている。これまでに3ミニッツやC Cannnelなどにも投資を行い、インフルエンサーマーケティングの走りのようなところも見てきた。社会的影響力がある人達が入ってくると、ネットはもっと大きく広がる。ネットやSNSによって、『個』をエンパワーメントすることで、個人がどんどん活動できる時代に入ってきている」(B Dash Ventures代表取締役社長の渡辺洋行氏)

これまでもB Dash Venturesは積極的にエンタメ業界と積極的にコミュニケーションを取ってきたVCだ。彼らが主催する招待制イベント「B Dash Camp」には、ミュージシャンの小室哲哉さんや、俳優・イベントプロでデューサーの小橋賢児さん、インフルエンサーのGENKINGさん、イベント企画やタレントマネジメントなどを手がけるアソビシステム代表取締役社長の中川悠介氏なども登壇している。直近ではアーティストに対してマーケティングやECサイト構築支援なども行う予定だという。

またこれまで、QUOINEなど仮想通貨領域には出資していたB Dash Venturesだが、今後は決済やレンディングといったFinTech領域にも積極的な投資を行う。

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TechCrunch Japan

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