Baiduが音声アシスタントのRaven Techを買収してAI色を一層強める

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Baiduがこのほど、音声アシスタントを開発している中国のスタートアップRaven Techを買収して、AIへの進出をさらに一歩前進させた。Baiduは、Ravenの技術と製品と60名のスタッフすべてを買収したことを確認した。

Baiduは1か月前に、以前Microsoftにいた、AIのエキスパートとして著名なQi Luを雇用し、COOとGroup Presidentの座に据えた。Raven Techの買収額は公表されていないが、同社はMicrosoft Venture AcceleratorとY Combinatorの出身であり、DCM VenturesやZhenfundなどのVCから1800万ドルを調達している。

Raven TechのFlowは中国のSiriと言われつつ、ビジネスとしては離陸できなかった。Tech In Asiaの指摘によると、そのアプリは中国のApp Storeで700位よりも下を一貫して低迷、一方Siriは標準中国語をサポートし、またXiaomiやBaiduのような有力企業からもライバル製品が登場していた。

Baiduによると、この買収を機に同社はデジタルアシスタントDuerや、それと関連する拡張現実製品に特化した新たな事業部門を作る。Raven TechのCEO Cheng LuはBaiduのスマートホームデバイス部門を率い、また、“新製品開発に関してDuerのチームと協働する”。Cheng Luは、Qi Luの配下になる。

BaiduのAIおよび機械学習路線は、CourseraのファウンダーAndrew Ngがそのトップであり、彼はカリフォルニアにあるBaiduの研究部門の長でもある。先月Baiduはそこへ拡張現実の研究グループを加え、さらにこの研究部門にはディープラーニングとビッグデータの研究グループも前からある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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