BaiduのApolloプラットホームは多数のパートナーを抱え、今や‘自動運転産業のAndroid’だ

Baiduは今や、自動運転プラットホームのパートナーの集合体として世界最大を誇っている。同社のApollo自動運転プログラムはパートナー数が50あまり、中でもFAW Groupは、自動運転技術の商用化でBaiduと協働している中国の主な自動車メーカーの集まりだ。ほかにも中国の自動車企業Chery, Changan, Great Wall Motors, それにBosch, Continental, Nvidia, Microsoft Cloud, Velodyne, TomTom, UCAR, Grab Taxiなども参加している。

このプラットホームで、何ができるのか。アメリカの自動運転システムのサプライヤーであるスタートアップAutonomouStuffが見せてくれた2台の車は、Apollo 1.0のソフトウェアを使ってわずか3日で自動運転化した。その車たちは、BaiduのAIデベロッパーカンファレンスの会場近くのサーキットでデモ走行したが、そこはかつてApolloプログラムが発表された場所だ。

目標は、Apolloにできることをデベロッパーに徐々に分かってもらうこと。そして今月はデベロッパーが、実際に特定の場所で自分で運転を試せる。2020年にはハイウェイと都市部道路の両方で完全自動運転車の一般走行ができるための、プラットホームの提供を目指している。

自動運転車の世界はパートナーシップの発表がやたらと多くて、その課題のさまざまな側面を多くのプレーヤーがチームを組んで狙う“椅子取りゲーム”の様相を呈している。そういう見方をすると、Baiduはさしずめ、一度にすべての椅子に座ってしまった大物かもしれない。これらのパートナーシップは一般的にオープンなので、プレーヤーはいろんなところへ二股三股をかけてヘッジをする。しかし、最終製品に関するBaiduのオープンなアプローチは、興味深いし、変わっている。

Baiduは元々、Googleに似たインターネット企業だが、そこから得られたデータやサービスのビジネスは、自動運転車技術の分野にかぎらず、もっと広く利用される意義がある、と信じているようだ(Androidの多面的拡散のように)。それはおもしろいアプローチであるし、巨大な中国市場で勝つための戦略かもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))