Bitcoinへの弾圧は続く。米連邦裁判所が「通貨」と認定

Wikipediaは、Bitcoinをcryptocurrency[暗号通貨](暗号に依存する通貨)と呼んでいるが、これが正式となった。テキサス州の連邦裁判所は、Bitcoinは通貨であり、従って米ドルや金と同じように規制されるべきであると宣告した。この裁定は、Bitcoin取引をさらに規制しようとする試みであり、同通貨の当初の目的を脅かすものだ。

これは、Bitcoinに何らかの価値を認めているように見えるが、Bitcoinの夢想的コンセプトをさらに脅かす判断である。ちなみに、最近国土安全保障省はBitcoin交換サービスのMt. Goxに対し、資金移転規則に則っていないとして差し押え令状を発行した。

今日の決定はそれと同じ方針を行くものだ。BitcoinベースのヘッジファンドであるBTCSTは、「BTCST投資は証券ではない、なぜならBitcoinは金銭ではなく連邦法の規制対象ではないからだ」と主張していると、Amos Mazzant判事は書いている。続けて同判事はBTCSTの抗弁と正反対の内容を述べた。

第一に法廷はBTCST投資が金銭の投資であるか否かを決定する必要がある。Bitcoinを金銭として使用できることは明白である。それは商品やサービスの購入に使用可能であり、Shaversが述べたように、個人の生活費支払いに使用されている。Bitcoinの唯一の制限は、それを通過として受け入れる場所が制限されていることだ。しかし、それを一般の通貨、即ち米ドル、ユーロ、円、元などと交換することが可能である。したがって、Bitcoinは通貨あるいは金銭の一形態であり、BTCSTに投資しようとする投資家は、金銭の投資を行っている。

Bitcoinは、何人もそれを規制することはできないという発想の下に生まれた。中央銀行を置くことはなく、Bitcoinはアルゴリズム規則で定義された文字列にすぎない。誰もが新しいBitcoinを探し出すことが可能で、誰もがそれを本物のBitcoinかどうかを見分けることが可能だ。このすべてはオープンソースのBitcoinアプリケーションおよびいくつかの派生アプリによって扱われる。

Bitcoinネットワークは、ピアツーピア支払いネットワークであり、誰もそれを妨げることはできない。Bitcoinの持つ真の価値は、そのユーザーによってのみもたらさせる。Bitcoin所有者たちがそれを通貨として扱うから、それが通貨になる。それがBitcoinの美しさであり、同時に恐しさでもある。しかし、おそらくBitcoinの創造者、Satoshi Nakamotoは、米国政府がこれを通貨として扱い、規制することなど考えもしなかっただろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)