Bitcoin発掘には、電力だけで毎日15万ドル費されている

最近、ゴールドラッシュが起きている、少なくともBitcoinラッシュが。最近のBitcoin価値の変動によって、益々多くの人々がこの通貨に関心を寄せている。Bitcoinは単に現在の市場価格で買うこともできるが、Bitcoinを堀り当てる幸運を求める人々もいる。そして、19世紀のゴールドラッシュ時代に西部を旅した探鉱者たちと同じように、殆どのBitcoin発掘者たちは手に入るBitcoin以上の費用をBitcoin探しに費やす結果になる。

ここに説明されているように、Bitcoinの「発掘」には、「Bitcoinの〈ハッシュ〉アルゴリズムがデータに適用された時の特定パターンを生成する」データのブロックを解読することによって行われる。多くのBitcoinが発掘されるほど、次のブロックを見つけるのは難しくなる。特別に設計された最新の専用掘削装置を使わない場合、探鉱者はハイエンドのグラフィックカードを装備したコンピューターを使用する(GPUはCPUよりも発掘アプリに適している)。そして、こうしたコンピューターを動作させるためには多くの電力が必要だ。

Bitcoin関連データを追跡しているBlockchain.infoの推定によると、探鉱者たちは毎日1,005.59メガワット時の電力をBitcoinブロックの発掘に費している。つまりこの通貨の発掘に必要な電力が毎日15万ドルかかっていることになる。[データを提供してくれたBloombergに感謝]

ずいぶんと使っているように聞こえるが、探鉱者たちは平均すれば黒字だ。Blockchainによると、彼らは1日当たり47万ドル、Bitcoin関連の収益がある。事実この仮想通貨に対する最近の関心と人気のおかげで、Bitcoin発掘者たちの運用利益率は史上最高に迫る勢いだ。

この数字を見て、稀薄な空気から簡単に価値を取り出す話だと思うかもしれないが、Bitcoin発掘は見た目ほど儲かるものではない。普通のパソコンを使って発掘している普通のユーザーは、余ったCPUサイクルでBitcoinを掘って金儲けを始められるなどと考えない方がいい。通常それはカスタマイズされた暗号化プロセッサーを塔載してBitcoin発掘だけを行う特殊な採掘コンピューターだけに許された仕事だ。

Biggsが本誌記事で指摘しているように「マシンを設定してアルゴリズムを無限に走らせておくことは可能だが、エネルギーコストと機器の償却はいずれBitcoinの価値より高くつくことになる」。これは私の同僚Matt Burnsが確認しており、社内掲示板にこう書いている「数日間発掘を続けた結果、私のパソコンを全力で動かすのに要したエネルギーは、発掘できたBitcoinの価値よりはるかに大きかった」。

リソースをプールして発掘するにしても、それはテクノロジーに強いユーザーにとっても相当複雑な手順になる。上述のBiggsの記事に、彼が自宅のPCをBitcoin発掘プールに接続した方法が書いてある。

もう一つの方法は、Bitcoin発掘だけのために設計された専用ハードウェアを買うことだ。他のあらゆる投資と同じように、結果は保証されていないし、時と共の移り変わるBitcoin市場次第になる可能性は高い。しかし今のところ、歴史上殆どのゴールドラッシュがそうであったように、真の富を得るのは探鉱者たちに道具を供給する人たちだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)
2013/04/13/the-cost-of-a-bitcoin/

最近、ゴールドラッシュが起きている、少なくともBitcoinラッシュが。最近のBitcoin価値の変動によって、益々多くの人々がこの通貨に関心を寄せている。Bitcoinは単に現在の市場価格で買うこともできるが、Bitcoinを堀り当てる幸運を求める人々もいる。そして、19世紀のゴールドラッシュ時代に西部を旅した探鉱者たちと同じように、殆どのBitcoin発掘者たちは手に入るBitcoin以上の費用をBitcoin探しに費やす結果になる。

ここに説明されているように、Bitcoinの「発掘」には、「Bitcoinの〈ハッシュ〉アルゴリズムがデータに適用された時の特定パターンを生成する」データのブロックを解読することによって行われる。多くのBitcoinが発掘されるほど、次のブロックを見つけるのは難しくなる。特別に設計された最新の専用掘削装置を使わない場合、探鉱者はハイエンドのグラフィックカードを装備したコンピューターを使用する(GPUはCPUよりも発掘アプリに適している)。そして、こうしたコンピューターを動作させるためには多くの電力が必要だ。

Bitcoin関連データを追跡しているBlockchain.infoの推定によると、探鉱者たちは毎日1,005.59メガワット時の電力をBitcoinブロックの発掘に費している。つまりこの通貨の発掘に必要な電力が毎日15万ドルかかっていることになる。[データを提供してくれたBloombergに感謝]

ずいぶんと使っているように聞こえるが、探鉱者たちは平均すれば黒字だ。Blockchainによると、彼らは1日当たり47万ドル、Bitcoin関連の収益がある。事実この仮想通貨に対する最近の関心と人気のおかげで、Bitcoin発掘者たちの運用利益率は史上最高に迫る勢いだ。

この数字を見て、稀薄な空気から簡単に価値を取り出す話だと思うかもしれないが、Bitcoin発掘は見た目ほど儲かるものではない。普通のパソコンを使って発掘している普通のユーザーは、余ったCPUサイクルでBitcoinを掘って金儲けを始められるなどと考えない方がいい。通常それはカスタマイズされた暗号化プロセッサーを塔載してBitcoin発掘だけを行う特殊な採掘コンピューターだけに許された仕事だ。

Biggsが本誌記事で指摘しているように「マシンを設定してアルゴリズムを無限に走らせておくことは可能だが、エネルギーコストと機器の償却はいずれBitcoinの価値より高くつくことになる」。これは私の同僚Matt Burnsが確認しており、社内掲示板にこう書いている「数日間発掘を続けた結果、私のパソコンを全力で動かすのに要したエネルギーは、発掘できたBitcoinの価値よりはるかに大きかった」。

リソースをプールして発掘するにしても、それはテクノロジーに強いユーザーにとっても相当複雑な手順になる。上述のBiggsの記事に、彼が自宅のPCをBitcoin発掘プールに接続した方法が書いてある。

もう一つの方法は、Bitcoin発掘だけのために設計された専用ハードウェアを買うことだ。他のあらゆる投資と同じように、結果は保証されていないし、時と共の移り変わるBitcoin市場次第になる可能性は高い。しかし今のところ、歴史上殆どのゴールドラッシュがそうであったように、真の富を得るのは探鉱者たちに道具を供給する人たちだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。