BuzzFeedがバレンタインデーに合わせてAI利用「理想の恋人診断」を公開

大手オンラインメディアのBuzzFeedは「診断・クイズ」にバレンタインデーに合わせた新しい機能を追加した。プロダクト担当バイスプレジデントのChris Johanesen(クリス・ヨハネセン)氏は「2021年に予定しているちょっと目立つ企画」の第1弾になることを期待していると語った。

この企画は「AIテクノロジーを使用して完璧な恋人のタイプを発見する」ことを約束する。ヨハネセン氏は「やむを得ない状況を受け入れて(現在のパンデミック)オンラインデートのおかしな世界を楽しもうという機能です」と述べた。

この機能を利用するには、簡単な質問に答えるだけでよい。一連の選択肢からこれだと思うものを選んでいくと「理想的な恋愛パートナーに何を求めているか」あるいは「自分がどんなタイプのパートナーであるか」がわかる。

質問自体は、BuzzFeedや他のサイトでこの種の診断を試したことがある人なら見慣れたものだ。しかしBuzzFeedの診断はひと味違う。ヨハネセン氏は「他のオンラインクイズでは、あらかじめ設定された1ダースからせいぜい20とおりほどの結果しか得られません」と指摘する。しかしBuzzFeedのクイズでは「何十回試しても決して同じ結果にはならない」という。

ヨハネセン氏によれば、開発チームはStyleGAN(敵対的生成ネットワーク)テクノロジーを使って大量の選択肢画像を生成したという。最後の結果はクイズから得られた性格、趣味に引用や「怪しげな要素」をアルゴリズムで組み合わせたものを人間のスタッフが編集して解説文として提供する。ヨハネセン氏はこういう。

途方もなく不条理な結果が出ることがあります(自分でデモを試してみたところ、「かさぶたのコレクションを披露する」のが趣味の女性を恋人に割り当てられました)。しかし多くの場合、我々は笑って受け入れると思います。しかし結果が完全にランダムでは意味がありませんので、ユーザーの入力から得られた傾向に多少は一致させる必要があります。ただし初期のバージョンはリアルすぎて、逆にあまりおもしろくありませんでした。

将来のビジョンについてヨハンネン氏は「もっと自動生成可能」なクイズや診断を作りたいと述べた。つまりスタッフがコンセプトを考え出すだけでよく、選択肢をいちいち作成する必要がないような仕組みだ。しかし、それが可能になっても最後には人手による相当量の編集作業が必要だろう。同氏はこの点を変えるつもりはないとしてこう説明した。

機械学習によるクイズの作成は間違いなく可能ですが、それではあまりおもしろいものにはならないでしょう。我々は人間ができないことを機械にやらせ、機械ができないことを人間がやるというアプローチを続けていきます。

BuzzFeedではクイズパーティークイズストリークなどの診断・クイズ形式を利用した楽しい仕組みをさらに見つけるために各種のテスト行っているという。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:BuzzFeed機械学習

画像クレジット:BuzzFeed

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(文:Anthony Ha、翻訳:滑川海彦@Facebook

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TechCrunch Japan

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