Casaがビットコインを保管するセルフカストディサービス提供へ

コロラドに拠点を置くビットコインセキュリティサービスプロバイダーのCasa(カーサ)は、顧客が購入したビットコインを自分で保管できるマネージドサービスを始める。Coinbase(コインベース)のような外部のカストディア(資産保管事業者)を使うのとは異なる方法だ。

Casaのセルフカストディをハッキングすることは不可能であり、ビットコインを盗むことはほぼ不可能だ」とNick Neuman(ニック・ノイマン)最高経営責任者はメールで述べた。「ビットコインをCoinbaseやその他多数の取引所に置いておくと盗難につながる。ビットコインの盗難や取引所へのハッキングには長い歴史がある」

昨年、大手仮想通貨取引所であるBinance(バイナンス)がハッキングされ、犯人は当時4000万ドル(約42億円)相当のビットコインを奪い去った(未訳記事)。

同社が新しいプロダクトによるアップグレードを提供する前は、ビットコインのトレーダーは取引所でビットコインを購入後、安全のため取引所からビットコインを移動する必要があった。ノイマン氏によると、Casaを使用すれば標準でセキュリティが確保される。

今やユーザーはビットコインをCasa経由で購入し、サービス内のウォレットに直接入金して資金を管理できるようになった。Casaは、プロセスのどのポイントでもユーザーのビットコインを管理することはない。同社によると、これにより取引所を利用するリスクを排除できる。

ドルの価値下落(Market Watch記事)と潜在的なインフレという新時代の到来により、消費者は自然と既存の金融システムの混乱を逃れて安全なアセットクラスを探すようになった」とノイマン氏は声明で述べた。「これまでは、投資家がビットコインのセルフカストディで実現されるセキュリティとコントロールを望んだ場合、複数の手続きを経て取引所に登録して預託金を差し出し、それからビットコインを自分の財布に移す必要があった。Casaがあれば、新しいユーザーがビットコインを最初に購入して保管するときに、非常にシンプルで高速なオプションが選べる」。

画像クレジット:Sarinya Pinngam / EyeEm / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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