Chromebook PixelをSurface Pro、MacBook Airと比較する


これまでGoogleは必ずしもハードウェアであっと言わせる会社ではなかったが、今日発表したChromebook Pixel ― これは史上最高のルックスをもつノートパソコンかもしれない ― によって、イメージはくつがえされるかもしれない。

とはいえ、たとえあなたがGoogle初のノートPCに大枚をはたくのを躊躇しているとしても責められない。ましてやよりによってChromebookである。そこで本稿では、Chromebook Pixelをパソコン界きってのライバル2機種、現行のApple 13インチ MacBook AirおよびMicroosft Surface Proと比較する前哨戦を行う。

Google Chromebook Pixel comparison
*価格とスペックを同程度にして比較をするために、MacBook Airは基本モデルを、Surface Proはストレージをアップグレードしたものを使用した。

vs 13インチ MacBook Air

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13インチMac Book Air基本モデルと比べると、GoogleのPixelには数多くの類似点がある。ほぼ同じ価格帯ではあるが、実際にはWiFiのみ、WiFi+LTEモデルがそれぞれ1299ドル、1449ドルと、OS X塔載ウルトラポータブル機よりも高くなる。Pixelの何がこの価格差に見合うのだろうか。13インチ近いディスプレイの密度は239 ppiと高い。さらにこの画面はタッチ対応で、これはAppleにない部分だ。しかし、タッチ式入力に「最適化されている」と言われているものの、ChromeOSでどのようにタッチが使われるかをこれまでGoogleは示していない。

Chromebook Pixelがライバルに劣っているもう一つの点は内蔵ストレージだ。WiFiモデルが32GB、LTE版が64GBと、MacBook Airの128GBに比べていかにも少ない。LTEは嬉しいけれど、ホットスポットやモデムの普及を考えると、オフラインで利用できるストレージが増えることの方が重要だ。

Chromebook Pixeは、まさしくMacBook Airと同じ市場を狙っており、Googleは高級デバイスであることを強調している。しかし、美しい画面を持ってはいるものの、さらに実験的でまだ一般ユーザーに認められていないないタッチ対応版OSを塔載していることから、AirよりもGoogleの野心的新型ノートを選ぶ理由は、おそらくGoogleが期待したほど明白ではない。

vs 128GB Surface Pro

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私はChromebook PixelをSurface Proと関連づけて考えずにいられない。こちらもまた、歴史的に自社製コンピューターの製造を封印してきた会社の作った高級コンピューター機器である。両機の中身の違いは驚くほど大きいが、どちらのデバイスも、新しいハードウェアによって益々後押しされる市場への新たなステップとして見ないわけにはいかない。

画面サイズと解像度においてはPixelがSurface Proをまちがいなく凌駕しているが(Pixeは12.85インチ、2560 x1700。Surface Proは10.6インチ、1920 x 1080)、付属のスタイラスとWacomデジタイザーを含めタッチサポートはSurface Proが勝っているようだ。同じようなプロセッサーを使っている両機(ただしPixelの方がわずかに速いチップセットを使用しているため有利かもしれない)に関して、どちらか一方が優れているという判断を下すにはまだ早すぎるが、レビュー機を入手したら再度その点に触れたい。

ここでもPixelのわずか32GBというストレージはつらいかもしれない(LTEモデル代を払った人は64GB)。もちろんテラバイトのクラウドストレージはステキだが、本気でスピードを求める人たちはSurface ProのSSDとメモリーカードスロットの方を選ぶだろう。

もう一つの大きな問題はChrome OSそのものにある。Chromebookは非常に洗練された小さなマシンでかなりの馬力を内に秘めているが、果たして人々は、消費者コンピューティングを支配する2つの確立された環境の外に存在するコンピューターに1299ドルを払うだろうか。Windows 8はまだ輝く星ではないが、一企業のサイドプロジェクトからは遠い存在だ。

結論は…

AirとSurface Proには、それぞれ優位性があるものの、まだChromebook Pixelを完全に切り捨てるにはまだ早すぎる。それは、Chrome OSにとって絶対必要な弾みをつけるべく、理想的なタイミングで現れた理想的なパソコンなのかもしれないが、今のところGoogleに必要なのは、なぜクラウドに依存したパソコンに1299ドル払わなければならないかを論証することだろう。そう、他の〈何〉よりも。

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(翻訳:Nob Takahashi)