Cloudflareが米政治キャンペーンに無料でセキュリティツールを提供へ

ネットワークセキュリティ大手のCloudflare(クラウドフレア)は、次期米国大統領選挙におけるサイバー攻撃や選挙妨害に対抗するための手段として、同社のセキュリティツールとサービスを政治キャンペーンへと無償で提供すると発表した。

同社によると、新製品となるCloudflare for Campaignsには、分散型サービス拒否(DoS)攻撃の軽減、キャンペーンサイトのロードバランシング、ウェブサイトのファイヤーウォール、ボット対策などが含まれるという。

これは、破壊的なサイバー攻撃からの保護を目的とした「Project Galileo」のもとで、ジャーナリスト、公民権活動家、人道団体向けに提供されているCloudflareのセキュリティサービスを拡大したものだ。2018年には、有権者登録データやその他の選挙インフラを含むサーバを攻撃から保護する目的で、このプロジェクトは州や地方自治体の小規模なサイトに拡大された。

同社は現在、17の大統領選キャンペーンのうち11カ所においてセキュリティサービスを提供しているが、そのサービスが「大規模なキャンペーンだけでなく、小規模なキャンペーンでも利用できる」ことを明確にしたいと考えている。

Cloudflareの共同創業者でCEOのMatthew Prince(マシュー・プリンス )氏によると、キャンペーンを保護する「明らかな必要性」が存在するのは、ウェブサイトが公開されているからだけでなく、社内のデータセキュリティも守るためでもあるという。

同社は無党派の非営利団体であるDefending Digital Campaignsと協力し、キャンペーンにサービスを提供すると伝えている。昨年に連邦選挙委員会は、以前は選挙資金法にて違反であったサイバーセキュリティ支援に関する割引を、政治キャンペーンが受けられるように規則を変更した。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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