CMUでは負けると悪態をつくスクラブル・ロボットでヒューマン・インターフェイスを研究中

近くロボットがわれわれの生活に入ってくるのは間違いない。介護の必要な人々の世話をしたり、病人をモニターしたり、その他無数の有用な仕事をしてくれるだろう。最近、ちょっと毛色の変わったロボットを見つけた。スクラブルの相手をしてくれるロボットだ。この「ビクター」と名付けられたロボットはカーネギー・メロン大学のクオリティー・オブ・ライフ・テクノロジー・センターで、ロボットが人間の生活に入り込んできたときの心理的な相互作用を研究するために開発された。

このロボットはスクラブル〔アルファベットのコマをクロスワードのように並べて単語を作るゲーム〕を下手くそにプレイする。そして自分が負けるとだんだん機嫌が悪くなり、「ゴルフじゃないんだからな。点の少ない方が勝ちじゃないぞ」などと悪態をつく。

ロボットといえばわれわれは排水管の中を這い進んだり昆虫的マシンとか兵士と共に野山を駆けまわるBig Dogとかを思い浮かべる。しかしビクターはお年寄りやハンディキャップのある人々の遊び相手となるのが目的だ。ビクターにはひとひねりが加えてあって、負けが込んでくると機嫌を悪くして相手を罵倒したりする。しかし勝っているときは自分が並べた単語についてウンチクを傾けたり、無駄話をしたりする。ビクターの開発者は、ダイエットモニターロボットのAutomと同様、ユーザーがロボットと心理的に深くつながりを持てるように性格づけている。ロボットが相手であっても感情的な交流は人々に良い効果を与えるということだ。

それにしても仲間のプレイヤーに悪態をつくスクラブル・ロボットとは未来的だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+