CruiseとWaymoがサンフランシスコでのロボタクシーサービス開始の許可を得る

カリフォルニア州自動車局が、General MotorsのEV/AV部門であるCruiseと、Alphabet傘下のWaymoに、有料で展開される自動運転サービスの認可を発行した。

米国時間9月30日にCruiseは「driverless deployment permit(ドライバーレス展開許可証)」を受け取った。これは、フロントシートに安全ドライバーがいない状態で提供されるサービスで料金を受け取ってもよい、というものだ。Waymoの「drivered deployment permit(運転者同席許可証)」は、自動運転の間に関しても課金してよいが、ただし前席に運転者が必要だという意味だ。どちらも理論的には自動運転のデリバリーサービスに課金できるが、ロボットタクシーサービスの課金許可には一歩遠い。その最後のハードルは、カリフォルニア州公益事業委員会(California Public Utilities Commission、 CPUC)の許可が必要だが、サンフランシスコにおける商用ライドシェアの立ち上げ日限についてはWaymoもCruiseも明言していない。

カリフォルニアの路上で自動運転車をビジネスにしようとしているのは、彼らだけでなない。2020年の12月には、州の公道上での商用の自動運転サービスに関して、自動運転デリバリーのNuroがカリフォルニア州自動車局から許可をもらう最初の企業になった

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CruiseとWaymoはそれぞれ2015年と2014年から公道上で安全ドライバーありの自動運転車をテストしている。そして2020年10月からと2018年10月からは、安全ドライバーなしでやっている。Cruiseはまた、カリフォルニアで6月に乗客ありの自動運転走行を許可された。そこで同社は過去数カ月、社員に無料乗車を提供している。8月にWaymoは、サンフランシスコでTrusted Testerプログラムを開始した。それによりサンフランシスコは、安全ドライバーありで無料の、自動運転電動Jaguar I-Paceをシェアできる都市の1つになった。

Cruiseは最新の認可により、その自動運転のChevy Boltベースの車隊をサンフランシスコの一部の公道上で午後10時から午前6時まで最高時速30マイル(約48.3km)で商用サービスに使用できる。Waymoはその小型自動運転者の車隊をサンフランシスコとサンマテオ郡の一部の公道で時速65マイル(約104.6km)m、時間制限なしで運用できる。どちらも、雨や薄霧の中でも走行可能だ。

ベイエリアでの商用サービスやデリバリーサービスの開始の計画については、両社とも口をつぐんでいる。2020年11月にCruiseとWalmartはアリゾナ州スコッツデールと提携して前席に安全ドライバーを乗せた配達を開始した。Waymo Viaのローカルデリバリー事業も、2020年1月からアリゾナ州フェニックスで操業しているが、それは訓練されたオペレーターが同乗して、UPSやAutoNationのようなクライアントにサービスを提供している。

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画像クレジット:Cruise

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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