DARPAは自律型ドローン群のための新しいアイデアを募集中

米国防総省の研究部門は、ドローン(無人機。必ずしも飛行するものだけとは限らない)の投入を真剣に検討している。しかも1機ずつではなく、連携した一群としての投入である。The Offensive Swarm-Enabled Tactics(OFFSET)プログラムは第2の「スプリント」(アイデア募集短期プロジェクト:OFFSETプログラムには全部で5回のスプリントが予定されている)を開始しようとするところだ。この期間に、その回のスプリントの中心テーマに基いたシステムの、ラピッドプロトタイプを募集する。この春のスプリントのテーマは「自律性」に関するものだ。

ここでの目的は、センサ、ソフトウェア、あるいはより良いプロペラブレードといった新しいテクノロジーが、ドローンたちが集団として互いに調整し行動する能力を、どのように向上させることができるかに関するアイデアを数多く集めることだ。

具体的には、50機の群れが、お互いにあるいは地上のロボットたちと協力することによって、30分以内程度で「都市内の目的地を確保する」必要がある。これは少なくとも、これから参入を考えている者たちに対して、自身の技術が適用可能か否かを判断させるための「作戦背景」ガイドと成る。

ということで、農場にトラクターよりも素早く種を蒔くことができるドローンは、農民にとっては有益でも、ペンタゴンが興味を持つものかどうかは分からない。一方、都市の戦場に、自律センサーを投下するドローン群のアイデアを売り込むことができるなら、彼らはそれを気に入ってくれるかもしれない。

あるいは、単にコンパクトな地上のライダー(lidar)システムを使って、低コストで可視光も使わず、群れの連動を改善する方法を示すこともできる。あるいは、人間の介入なしに、群れを構成する機体たちに、空中で充電できるようなシステムをデザインするのも良いだろう。

実際、それらはかなり面白いアイデアたちとなるだろう。本プログラムのマネージャーであるTimothy Chungには、この5月にバークレーで開催される私たちのロボットイベントのステージ上で、それらを披露して貰えたらと思っている。Chungはこれだけではなく、Subterranean Challengeその他の沢山のプログラムをDARPA で指揮している。この新しいスプリントの基本ルールを説明するビデオを見る限り、進行は順調のようだ。

参加するために、実際に50機のドローンを所有している必要はない。シミュレータがあるし、それ以外にも価値を示す方法は用意されている。プログラムに関する詳細と、審議のためにあなたの仕事を提出する方法は、FBOのこのページを参照して欲しい

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(翻訳:sako)

画像:Dan Bruins

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TechCrunch Japan

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