DMM.comがオンラインサロンサービス運営のシナプスを子会社化

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DMM.comは、2月24日付けでオンラインサロンサービス「Synapse」を運営するシナプスの株式を取得し、子会社化したことを明らかにした。金額等は非公開。

Synapseはオンライン上で月額会員制のサロンを開設できるサービス。当初は個人がオンライン上でコンテンツの販売をできるプラットフォームとして2012年2月にスタートした。そこから月額会員制のサロンへとモデルを変え、現在は「橋下徹の激辛政治経済塾」「猪瀬直樹の『近現代を読む』」をはじめ、多くの作家、実業家、アスリート、モデル、テレビタレント、アルファブロガー等がサロンを開設。現時点でサロン数は約300個、有料会員数は約1万3000人となっている。

サロン主宰者は実名参加が基本となるFacebookグループと、2015年末に作られた匿名での運用が可能なシナプスの独自プラットフォームから選択ができる。シナプス代表取締役の田村健太郎氏によると、2016年に入ってから特に恋愛相談や転職相談をテーマとした匿名のサロンが好調で、月に数十万単位で稼いでいるサロンも増え始め、同年10月頃からサービスの拡大に向け資金調達に動いていたという。

DMMが運営する「DMMオンラインサロン」は競合にあたるが、「最もサービスが伸びる手段を選択しようと、億単位の資金調達とバイアウトどちらも考えていた。いくつかオファーを頂く中で、ちょうどDMMの代表に片桐さんが就任された。オンラインサロンを牽引していくべき当社とDMM社が争っていても仕方ないし、片桐さんと一緒にマーケットを広げていくチャレンジをしたいと思い、今回の決断をした」(田村氏)

当面の間、両サービスはこれまで通り各社にて独立して運営され、その後は現在開発中の新たなサイトへ統合し多様な形でのコンテンツ配信・販売のできるサービスにしていく予定だ。

また「出版社や大手メディアから自社サイトのデザインに合わせてオンラインサロンをやりたいという声を頂いている」(田村氏)とのことで、自前の冠でサロンを運営できるようにOEM展開も視野にいれながら、コンテンツ流通事業のさらなる発展・拡大に取り組んでいくという。

シナプスは2007年にモバキッズとして設立(2015年2月にシナプスへ社名変更)。インディーズコミックのCGMや電子書籍プラットフォームを手がけたのち、2012年2月にSynapseを立ち上げ、同年4月から月額会員制サロンサービスを始め、以後は同事業へ注力してきた。同社はこれまでにサムライインキュベート、プライマルキャピタル、ディー・エヌ・エーから資金を調達している。

写真左から:DMM.com オンラインサロン事業部事業部長の川本栄介氏、シナプス代表取締役の田村健太郎氏、DMM.com 代表の片桐孝憲氏

写真左から:DMM.com オンラインサロン事業部事業部長の川本栄介氏、シナプス代表取締役の田村健太郎氏、DMM.com 代表の片桐孝憲氏

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TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。