Facebook、オリジナルビデオ番組が見られる「Watchタブ」を米国で一般公開

本日(米国時間9/5)Facebookは、オリジナルビデオコンテンツを見られるWatchタブを、米国の全ユーザーに公開した。ひと月前に限定公開され、先週公開範囲が拡大されたところだった。Watchは、Facebookのモバイルアプリ、ウェブサイト、およびTVアプリで利用が可能で、ユーザーはニュースフィードに無差別に流れてくるビデオと違う、気に入ったシリーズを定期購読できる。米国のユーザーには、モバイルアプリのナビゲーションバー、あるいはウェブサイトのブックマークにTVアイコンが表示される。

またFacebookは、ユーザーの作成したビデオが、主要レコード会社の音楽を含んでいたために削除されることへの対策を検討している。Bloombergによると、Facebookは、数億ドルを支払うことによって、著作権に触れるビデオを削除されることなく公開しておける契約をレコード会社に提案している。

当初Facebookは、YouTubeのContent IDと同様のシステムを作り、レコード会社が自社作品の利用を検出できるようにすることで、収益の一部を請求できるようにするつもりだった。しかしBloombergによると、そのシステムの開発には最大2年を要するため、Facebookは削除要求を回避するために今すぐ支払う方法を選んだ。

タイトルは貧弱

Facebookは、ビデオコンテンツを見つけるためのさまざまな方法を提供している。特集プログラムの回転トレイ、「今日のスポットライト」「今週の新着」「人気作品」「友だちの見ている作品」「話題の作品」「あなたにお勧め」などだ。

現在目立っている番組はリアリティー・ショウがほとんどだ。安上がりで、脚本も不要で、気楽に見られるため、コンテンツパートナーが挙って作るからだ。しかし、YouTubeやNetflixを見慣れた視聴者を引き付けるためうには、質の高い台本のあるコメディーやドラマが必要だ。

そんなコンテンツとして期待できるのが、独立映像作家のFrancois Ferracciが作ったSF短編映画 “Lost Memories” で、「ホログラムに囲まれた」未来が描かれている。ほかに魅力的な作品は今のところ見当たらない。スター不在で大作も続きが気になる作品もない。それでも、Discovery Channelに回してソファでくつろぎながら見るタイプの人には、Facebook Watchは楽しい暇つぶしになるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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