Facebook、捏造や扇情的でない記事を優先するようアルゴリズムを変更

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Facebookはニュースフィードで「信頼できる」コンテンツを優先するため、記事評価アルゴリズムを変更した。このアルゴリズムは、「スパムや読者をミスリードしたり、扇情的だったりしない、信頼できるコンテンツ」を優先する。また、リアルタイムで拡散している記事表示を促進することで、今起きているニュースのシェアにおいてTwitterと対抗したい考えだ。

このアップデートでは、捏造記事や釣りタイトルの記事、あるいは良くユーザーに非表示にされる記事を配信しているFacebookページを判別する。また、疑義のある記事でアルゴリズムを訓練することで、ニュースフィード上の似たようなコンテンツも特定する。一方で、そのような記事の特徴を持たないコンテンツの露出は増やすという。

また、Facebookは今拡散している話題を素早く表示するという。これは、多くの人が投稿しているトピック、あるいはFacebookページの投稿で多くのエンゲージメントを獲得しているトピックから判断する。そうした特徴を検知した場合、それはユーザーが関心を持つトピックだろうと判断し、まだ話題になっているうちにニュースフィードへと表示する。

ほとんどのページのニュースフィード配信で大きな変化は起きないとFacebookは想定している。いくつかのページでは、リファラルトラフィックやアウトバウンドのクリックでの小幅な上昇や減少が見られるかもしれない。それは、ページが信頼できるタイムリーな記事を共有しているか、捏造記事や古い記事をシェアしているかどうかによるという。

Facebookはニュースフィードから捏造記事を排除するために施策をいくつか実施している。先月、Facebookは事実確認を行うサードパーティーとのパートナーシップを組み、捏造記事に警告ラベルをつけるなど、いくつかの機能のアップデートを発表した。Facebookの信頼は、ドナルド・トランプ大統領が選挙戦で勝つのに捏造記事が一躍買ったという疑念で傷ついてしまった。

Facebookは捏造記事を管理できなければ、ユーザーがニュースフィードから離れたり、記事をクリックすることをためらったりするリスクが大きくなる。ニュースフィードは、Facebookの人々をつなげるというミッションにおいて大きな役割を果たしている。また広告収入の大部分も担っている。Facebookは捏造記事はシェアされている記事のほんの一部に過ぎないというものの、誤報と戦うのは世間の理解を得るのに必要だ。

Facebookの記事評価アルゴリズムがどのように機能しているかは、こちらの記事を参照ください。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

投稿者:

TechCrunch Japan

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