Facebookが、GoogleのAR/VRエンジニアリングの責任者を引き抜きPortalチームに登用

Facebookが、GoogleのAR/VRチームを率いていたエンジニアリング責任者を、自社のPortalハードウェアに取り組ませるために引き抜いた。

Ryan Cairnsは12年に及ぶGoogle勤務を終えてFacebookに入社する。彼のLinkedInによれば、直近のGoogleにおける仕事は、AR/VRに取り組む500人以上のチームのエンジニアリング責任者を務めることだった。そのプロジェクトには、DaydreamやLens、そしてARCoreなどが含まれていた。

Cairnsの入社は、Facebookのハードウェアチームに、ある種の大変革が起きた後に行われた。先月同社は、Building 8のハードウェアチームを組み換えて、Facebook Reality Lab(AR/VR)チームとPortalチームに分割した。Business Insiderのレポートによれば、Rafa CamargoがPortalチームを引き継ぎ、一方Michael AbrashがFacebook Reality Labsを担当したということだった。しかし今日の異動によって、CamargoがAR/VRを引き継ぐ一方で、CairnsがPortalを引き継ぐことになった。

このことが、これまで同社のAR/VRの「顔」であったMichael Abrashの役割にどのような影響を与えるかについての言及はなされていない。詳細についてFacebookに問い合わせをしている最中だ(更新12:42PT:Facebookは、Abrashが変わらずFacebook Reality Labsを率いる主任研究員としての役割を担っていると回答した)。

これまでAR/VRを担当してきた技術者にPortalを担当させる一方で、Portalを率いていた人物をAR/VRに投入したことには、若干疑問を感じるかもしれない。だがFacebookは、どちらもコンピュータービジョン技術を駆使する両ハードウェアの試みの間に、大きなクロスオーバーを見ているのだ。Portalは、GoogleやAmazonによるスマートスクリーンたちと似たような形状を採用しているが、ユーザーたちがカメラから離れた場所にいる際に顔や身体を自動的に追跡してフレーム内に収める機能や、他の製品にも搭載されているARセルフィー機能によって差別化を図っている。

画像クレジット: JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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