Facebookが「選挙ガイド」とも呼べる新しい機能をリリース 

screen-shot-2016-10-28-at-11-02-35-am

本日、Facebookは大統領選挙から上下院議員や州知事の選挙まで、あらゆるタイプの選挙をカバーした選挙ガイドとも言える新機能をリリースした。「投票への参加を促す」ことが目的だ。この機能では、ユーザーは候補者や法案を「お気に入り」に登録することができ、実際の投票のときに後から自分のお気に入りを確認することが可能だ。

Facebookが注意喚起するように、この機能はインターネット投票ツールではない。そのため、Facebook上の投票結果が実際の選挙での投票数にカウントされるわけではない。しかし、大統領選挙の候補者や法案などのことをよく知るきっかけにはなるだろう。

この新機能はFacebookがこれまで導入してきた選挙関連機能のなかでも最新のものとなる。今年初めに同社がリリースした「投票に登録」機能は200万ものユーザーに利用されただけでなく、最近では政治家がFacebookページに自身の政治スタンスを表示したり、ユーザーがFacebookページを通じてその政治家を支持できる機能などを導入している。しかし、Facebookが本格的な政治関連の機能をリリースしたのはこれが初めてだ。今日からこの機能を利用することができるが、それがニュースフィードにも表示されるのは来週以降になる。

ユーザーはこの機能を利用して候補者の政治スタンスを確認したり、彼らを支持するコメントを確認したり、お気に入りの政治家を選んだり、投票した結果を自分自身にメールすることで後から確認したりすることが可能だ。Facebookが先週リリースした機能によって集められた候補者を支持するコメントや政治スタンスは、この新機能でも確認することができる。

大統領選挙は連日新聞の一面を飾っており、多くのユーザーはすでに自分が支持する候補者を心に決めているとは思うが、地方の議員選挙や法案のことまで良く知るユーザーは少ないだろう。また、誰を支持するか決めかねているとすれば、友達が支持する候補者を確認して参考にすることもできる。

現在のところ、この機能で確認できるのは大統領選や州議員選挙に関する情報だけだ。ローカルの選挙に関する情報も確認したい場合には住所を入力する必要がある。Facebookによれば、投票に関する情報は60日間保存された後に破棄され、このツールによって集められたデータを公表することはないという。

自分の投票内容の公開範囲をそれぞれの項目ごとに選択することも可能だ。つまり、ある法案を支持するコメントを公開する一方で、大統領選でどの候補者に投票するのかは秘密にしておくこともできる。

新機能を発表したブログのポストのなかで、Facebookのスポークスパーソンは「投票に参加したいと思っている人々がより簡単に参加できるような仕組みをつくり、政治について発言する場を提供したいと思っています」と話している。

Trending Topicsのリリース後、それがもつ保守的なニュースに対するバイアスを指摘されたFacebookにとって、この新機能に対する異議申し立てや、それが不公正ではないかという批判は避けたいところだろう。そのため、候補者や彼らの政治スタンスに関する情報はFacebook自身が集めたものではない。より公平な機関であるCenter for Technology & Civic LifeがFacebookの代わりに全米の選挙情報を集め、そのデータを提供しているのだ。そのデータの中に誤りを見つけた場合、Facebookにレポートすることが可能だ。

この新機能について動画にまとめたので見てほしい:

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

 

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。