Facebookがスマートテレビ向けアプリをローンチへ

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Facebookはユーザーにより多くの動画をアップロードし、消費してもらいたいと願っている。その同社は、動画の表示および配信方法にいくつかの変更を加える。また、本日開催されたCODE MediaでFacebookバイスプレジデントのDan Rose氏は、同社がApple TV、Amazon Fire TV、Samsung Smart TV向けに複数のアプリをローンチすると発表した。

プラットフォームに掲載される動画数を増やしたいFacebookにとって、テレビでの動画ストリーミングサービスは必要なステップだ。Rose氏によれば、ニュースフィードに表示される自動再生のビデオ広告、そしてその後に搭載されたライブ動画やインスタグラムでの動画再生機能などが、これまで同社がたどってきたステップだったという。

本日の発表によれば、同社はFacebookにおける動画表示の方法にいくつかの変更を加えるという:まず第1に、動画の音声出力がデバイスの設定に従うようになった ― つまり、デバイスでマナーモードがオフになっていれば、Facebookの動画も音声付きで再生される。次に、これまでとは違い、Facebook上のバーティカルビデオ(縦長動画)が切り取られることはなくなる。Snapchatで再生される動画と近くなるイメージだ。最後に、ユーザーは動画再生中にその動画をスクリーンの端によせることが可能になる。これにより、動画を見ながらフィードの閲覧を続けることが可能だ。

しかし、今回の発表における一番のビッグニュースはストリーミングアプリのローンチだった。このアプリを利用することによって、ユーザーはFacebook上の動画をテレビで再生することが可能になる。ただ、Facebookにはこれまでにも、Airplayを利用して動画を再生する機能や、Apple TVやChromecast上で再生する機能は備わっていたとRose氏は述べている。

この発表は、今後Facebookはプロフェッショナルによって製作された動画に寄り添ったプラットフォームを作っていくこと表しているといえる。同社は昨年夏、CollegeHumorのRicky Van Veen氏をチームに加えており、彼はクリエイターたちとともに新しいタイプのコンテンツ製作に取り組んでいる最中だ。

この動きは、Facebookがビデオクリエイターのコミュニティを抱えるYoutubeとの直接的な競合となることを意味している。しかし、Facebookはそこに到達する前に、プラットフォームに参加するクリエイターが収益を得られるようにマネタイズツールを用意しなければならない。また、著作権違反に対応するための権利関連ツールも用意しなければならないだろう。

今週はじめ、Facebookが大手レーベルから音楽のライセンスを取得しようとしているとの報道があった。これもFacebookにシェアされる動画数を増やすための試みだ。たとえこれが実現したとしても同社がSpotifyやApple Musicとの直接的な競合となることはなさそうだが、オーディオ・フィンガープリントやコンテンツIDツールを多くもつYoutubeへの対抗策とはなるだろう。

また、音楽レーベル会社にとってはこれが新たな収益源となる可能性がある。Facebookがもつ巨大なユーザーベース(デイリーアクティブユーザーは12億人。しかもそれは増え続けている!)を考えれば、Facebookでの音楽再生はアーティストにとって新しいプロモーション手段となりうるだろう。

モバイルとデスクトップのプラットフォームをもつFacebookが、今回から新たにテレビ配信という武器をもつことによって、Facebook向けに製作される動画の数やプラットフォーム上での動画視聴回数も急上昇することだろう。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

 

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TechCrunch Japan

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