Facebookでライブ中継されたクライストチャーチ事件を受け、Facebook COOは制限方法を「検討中」

New Zealand Herald(ニュージーランド・ヘラルド)紙に掲載された公開文書で、FacebookのCOOであるSheryl Sandberg(シェリル・サンドバーグ)氏はクライストチャーチの2カ所のモスクで50名の死者を出したショッキングな銃乱射事件について、ようやく言及した。ニュージーランド史上最悪の銃乱射事件で、その一部の映像が犯人によってFacebookでライブ中継された。

しかし自らのサイトのテクノロジーが恐ろしい事件の中継に使用されたにもかかわらず、Facebookはその後の2週間ほぼ沈黙を続けた。サンドバーグ氏はこの文書でその沈黙を破り、悲しみの家族と揺れる国家に言及した。文書には同サイトがよりよい対応ができたのではないかという趣旨の文言が含まれていたが、未だにこのような出来事への対応に苦慮している面をうかがわせた。

「多くの人々が、Facebookのようなオンラインプラットフォームがどのようにして悲惨な事件のビデオの拡散に使われたのかを追求しておりそれは当然のことだ」とサンドバーグ氏は書いた。「我々は何が起きたのかを検証し、ニュージーランド警察と密に連絡を取り合い操作に協力していくことを約束する」。

サンドバーグ氏は、同社が再アップロードを識別する技術の開発に取り組んでいることも付け加えた。文書には、具体的な対策やポリシーの計画案は書かれていなかった。

「我々はもっと努力すべきだという声を聞いており、われわれもそれに同意する」とサンドバーグ氏は言った。「このテロ攻撃を受け、当社は3つのプロセスを進めている。Facebook Liveの使用にあたってのルールの強化、我々のプラットフォームでのヘイト行為対策の強化、およびニュージーランド国民への支援。まず、それまでの行動規範の違反などによって、ライブ中継を利用するたの制限を強める方法を検討している」。

FacebookとYouTubeはいずれも、こうしたテロ攻撃の画像拡散にプラットフォームが寄与していることについて広く批判の対象になった。YouTubeは酢馬宅声明を発表し、「当局と協力して取り組む」旨を伝えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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