Facebookのビデオが居間のテレビにストリーミングされるようになった

2016-10-14-facebook-casting-streaming

Facebookのビデオが居間の大型テレビで再生できるようになった。この新機能はAppleのApple TV、AirPlayやGoogleのChromecast、Google Cast経由で、ニュースフィードにアップされたビデオクリップをユーザーのテレビにストリーミングする。自宅でのビデオ視聴体験が大きく改善されることによりビデオ広告収入が増えることをFacebookは期待している。

新機能はまずiOS版に実装されたが、Android版もすぐにアップデートされる予定だ。利用の際はニュースフィードのビデオの右上部に表示されるTVアイコンをタップし、続いてストリーミングに使うデバイスを選択する。

ビデオがストリーミングされている間もユーザーはニュースフィードをスクロールするなど普通にFacebookを使い続けることができる。この戦略は居間のテレビとモバイル・デバイスの双方をFacebookが占めようとするものだ。一方、ほぼ同時に発表されたTwitterのPeriscope Producerはまったく異なった性格のアプリだ。Producerはプロフェッショナルが製作したコンテンツをPeriscopeとTwitterを経由して世界に配信する。

FacebookではAndroid版は5月iOS版は8月からそれぞれアップロードされたビデオをテレビへストリーミングするテストを開始していた。実はFacebookがストリーミングを始めたのはかなり以前で、iPadアプリにAirPlayを経由したストリーミング機能jが追加されたのは2011年だった。ウェブ版や他のモバイル版アプリからのストリーミングが実現するまでにこれほど長い時間がかかったのがむしろ不思議だ。

ライバルであるYouTube(と同社が買収したPeriscope)はすでにビデオをテレビにストリーミングする能力を備えている。Facebookの今日のストリーミング機能の追加はトレンドから取り残されないようにするためだったかもしれない。YouTubeにはユーザーが見たいビデオをその場で再生の待ち行列に追加する機能がある。Facebookは次にこの機能も取り入れるかもしれない。

Facebookの目標は「いついかなる場所にも存在する」ことだ。そこでビデオ視聴のプラットフォームも可能なかぎりあらゆるバリエーションを揃えようとする。Facebookのビジネスを支える最大の柱は予見しうる将来にわたってモバイルだろうが、Facebookの存在をいっそう拡大する上では仮想現実やテレビでも有力な地位を築くことが欠かせないはずだ。

fb_tv

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。