Gatikの自動運転バンがウォルマートの日用品を配送開始

物流世界における展開を目指す自動運転車のスタートアップことGatik AI(ガーティックAI)は、Walmart(ウォルマート)と提携して正式にサービスを開始した。

Gatik AIは米国アーカンソー州のハイウェイ・コミッション当局から、Walmartと協業サービスを開始する許可を取得した。同社の自動運転車(なお、安全運転のためにドライバーが乗車している)は現在、Walmartのメイン倉庫からアーカンソー州ベントンビルの周辺店舗へと、食料品のオンライン注文を顧客に届けるサービスを展開している。

自動運転車はWalmartのビジネス全体の中で最も小規模な、2マイルのルートを週7日運行することを目指している。しかし、目標はそれだけではない。Walmartはこのプロジェクトを利用し、自動運転車を店舗やサービスに統合する最良の方法を学ぶためのデータを収集するのだ。

Gatik AIは自動運転システムを搭載したフォードの輸送車両を利用している。共同創設者かつCEOのGautam Narang(ガウタム・ナラン)氏は以前TechCrunchに対し、Amazon(アマゾン)やFedEx(フェデックス)、さらには米郵便公社などサードパーティーの物流大手、自動車部品の代理店、消費財や食品、飲料の代理店、医療や製薬会社と連携することで、さまざまなユースケースをつうじて市場のニーズを満たせると語っている。

6月に公開された同社は、Google(グーグル)の前CEOことEric Schmidt(エリック・シュミット)氏によるInnovation Endeavorsによるシード・ラウンドで450万ドル(約4億9000万円)を調達した。その他の投資家には、AngelPad、Dynamo Fund、Fontinalis Partners、Trucks Venture Capital、そしてUber Freighを率いるエンジェル投資家のLior Ron(リオル・ロン)氏がいる。

Walmartと提携している自動運転車企業はGatik AIだけでない。WalmartはWaymoやUdelvとも提携している。そしてどちらもアリゾナにおけるパイロットプログラムを含んでいる。

Udelvは顧客にオンライン注文された食料品を届ける自動運転車のテストを進めている。昨年、Waymoのアーリーライダープログラムのメンバーは、Walmart.comで買い物をした際に食料品の値引きを受けた。乗客はその後、Waymoの車両で近くのWalmartの店舗へといき、食料品を受け取るのだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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