Gfycatの「GIF」が音声付きにできるようになった

GIF作成ツールとオンラインコミュニティを提供するGfycatが、GIFを作成する新しい方法を提供している ―― 音声付きにすることができるようになったのだ。”Gfycat Sound”と呼ばれるこの機能は、”GIF”を作成する際に、GIF作成ツールが元の動画の音声を残すオプションを提供するというものだ。Gfycatは、これが特にゲーマーたちの間で人気が出るだろうと考えている。

同社はこれまでも既に従来型ではない様々なGIFの実験を行ってきた。例えば、より長いGIF、AR GIF、HD GIF、360 GIFなどを使って、古くゴツゴツしたGIFを進化させようとしていたのだ。

もちろん、結果として得られているGIFは、現時点では”.gif”ではない ―― それらは短い形式のビデオに他ならない。

これは”Gfycat Sound”にも当てはまる。だが、エンドユーザーがGIFの技術的な基盤を気にする必要はない ―― ユーザーたちは単に、長いコンテンツから取得した短いクリップを作成して共有したいだけなのだ。

(だがもし興味があるのなら…Gfycatは音声付き(モノラルでもステレオでも)のビデオをWebMとMP4に変換していると言っている。そして、1つのGfycat毎に生成される、14個のファイルのいずれとも合成できるように、音声は独立したファイルとして保存される)。

同社は、今年の初めに、コミュニティに対して最も欲しい機能を問いかけた結果を受けて、音声サポートを提供する決定を行ったと語る。「音声付きGIF」が、ユーザーからの最大の要求として戻ってきたからだ。

追加されたサポートを利用するためには、GIFの作成者はGIFを作成する前にGfycatのアップロードツールのスイッチを切り替えてサウンドを保持するか削除することを選ぶことができる。これまでと同様にアップロードしたビデオや、YouTube、Facebook、Twitchその他の場所からペーストしたリンクを通してGIFを作成することができる。また、ユーザーが無音の.gifファイルまたはビデオをアップロードした場合には、ソフトウェアがそれを検出する。

そのGIF編集ソフトウェアを使うことで、ユーザーはGIFの開始時間と終了時間を選択したり、共有する前にキャプションを追加したりすることもできる。

GfycatのサイトにアップロードされたGIFは、右上のアイコンをクリックすることで音声をオンして観ることができる(ありがたいことに、サイト上では音声はディフォルトでオフになっている。突然の大音響に晒される心配はないだろう)。

これらの新しい「音声GIF」は、開始時点で全てのモバイルならびにデスクトップブラウザー上で動作し、開発者向けのAPIドキュメントが提供されることはもちろん、2019年にはGfycatの対応するiOSならびにAndroidアプリも登場する。

「クリエイターたちがGfycat Soundをまずゲーミングに重用していることを知っています。eスポーツが世界的現象になっていることがその理由ですね」と説明するのはGfycatのCEO、Richard Rabbatだ。「いまや、ゲーマーは彼/彼女が勝利した「瞬間」を音付きで共有することができるようになって、自身のコンテンツのより高い拡散性を達成することが可能になりました」と彼は語る。「私たちのスポーツコンテンツもまたGfycat Soundの恩恵を受けています。観客たちの感情を共有できるようになったからです」とRabbatは付け加えた。

Gfycatより

実際のGIFファイルには音声を含めることはできないが、従来の.gifのコレクションと一緒に短時間のビデオを提供するように拡張したGIFツールメーカーは、Gyfcatが初めてではない。同じことをImgurが5月に提供している。その理由もGyfcatの挙げた理由と同様のものだ ―― コンテンツを本当に楽しむには、クリップの音を聞くことも必要なことがある。さらに言えば、広告主たちもビデオが大好きだ。

その単純な性質にもかかわらず、現在GIFは大きなビジネスだ。今年Googleは、トップGIFプラットフォームであるTenorを買収している。その買収時点で、Tenorでは毎月120億件以上の検索が行われていた。

4月にGfycatは、月間アクティブユーザー数が1億8000万人、ページビューが5億だったと発表している。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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